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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第三章 旅の仲間
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奴隷って面倒臭い

「わ、わかった、わかったから。

こんなに大勢見てる前でやめてください。

ほら、早く立って、立ってください」


やんだ〜オラこんな人前でこっぱずかしぃだよぉ。


立ち上がったカイの腕とルースミアの腕を引っ付かんで路地裏に逃げるように入り込んだ。


ルースミアは平然と、カイはビックリしている。

いや、ルースミアは腕をつかまれたのが嬉しいのか顔がニヤけている。


「ど、どうかなさいましたか?」


うぅ、超恥ずかしかった。

つか場所とか気にしないのかよ。

ってそうだよな、奴隷が言いたい事があるからちょっと来いやぁは言えないよな。


「うーん、カイさんごめん。

俺の問題…

それより奴隷って奴隷になりましたでお終いなの?」

「いえ、一応前のご主人様との奴隷強制[スレイブギアス]の魔法は切れていますので、新たに奴隷強制の魔法をかける必要があります」

「それって無ければ奴隷ってばれないんじゃ…」


カイが手の甲を見せる。

その甲には奇妙なアザのようなものがある。


「これは奴隷紋と言います。

奴隷強制は命令を行使する為に必要なもので、奴隷紋が奴隷の証明となります」

「ん?じゃあそのままで良いです。

奴隷強制を行使してまでの命令をするつもりは無いですから」



困惑しているカイを連れて一先ず宿へ戻った。

宿の主人は奴隷のカイを見ると怪訝な顔を見せたが、俺の奴隷になったと伝えると入れる事を了承してくれた。


部屋に入るのを躊躇しているカイをルースミアがパワーで引きずり込み、中に入ると俺はカイにお願いと言うか頼み事をした。


「カイさんを奴隷としてではなく、今後は仲間として接していくので嫌な事はちゃんと拒否して下さい。

他にもあると思いますが、それはその都度言いますね」


それを聞いてカイは困った表情をし無理だと言ってきた。


「ご主人様は奴隷を分かっておられません。

おっしゃってくれている事は、今までに無いぐらい好待遇だと思っています。

けれどそれは世間が認めません。

なのでご主人様と奴隷の立場はそのままにしておいてください。

お願いします」


これは困った。

いつも俺憧れてたんだよね。奴隷が喜ぶような主人って奴。

それをアッサリと拒否られてしまった。

じゃあ仕方が無い。


「では、カイさん1つだけ、俺の事はご主人様はやめてください。

それ以外の呼び方でお願いします」

「それではサハラ様とお呼びします。

それと私の事は呼び捨てでお呼びください」


分かったよとカイに伝えた。

ついでになぜ俺たちと共に行動する事を望んだのかを聞いてみたら、俺たちといた短い期間で一緒に居れたらいいなと思っていたそうだ。

嬉しいね。


さて。とカイを見る。


「カイさ…カイ。

俺たちは…俺は目的とかが今は無い。

やらなきゃいけない事もなくて、何をするかを探している最中なんだ。

だからしばらくは適当にギルドで仕事をして適当に暮らすだけになると思う」

「分かりました。

できる限り私も頑張ります」

「ちなみにさ、カイは何かやりたい事とか夢ってあるの?」

「私の夢ですか?

恐らくもう叶いました」

「え?うーん、そうなんだ。

よく分からないけど良かったね」


なんだかわからないが、カイの夢って叶ったんだ。

『夢は強く思えばきっと叶うよ!

叶わない夢なんて寂しいだけでしょ』

ふと脳裏にレイチェルの言葉が浮かんだ。


さてとだ。

忘れていた事がある。


「カイ、頼みがあるんだ。

ルースミアの服と下着をルースミアと一緒に行って買ってきてほしい」


ハイ?という顔をされた。

仕方なく俺は、事情は話せないがルースミアは今そのローブ以外何も身につけて無い事をカイに話した。

で、ルースミアは脱がなくていい。


「サハラ、まだこれ以上ゴテゴテと着るのか?」

「脱がなくていい」


カイはビックリする。

まぁ当然だよね。

とりあえず10万円あれば十分足りるだろうから銀貨で10枚でいいかな?

魔法の鞄から銀貨を取り出してカイに渡す。


「こ、こんなに⁉︎」

「どれだけかかるかわからないからとりあえずね。

あとカイの分もあるから、2人で買い物して来てよ」

「サハラは来ないのか?」


ルースミアが不思議そうに聞いてきた。

なのでそういう所は男の俺は一緒に行くものではないとカイにも同意を求めるように見る。


「別によろしいのではないですか?」


裏切られた。



その後、カイが先導して色々な洋服店を回りルースミアとカイの服と下着を買いに回った。

なんだかんだで洋服選びは時間がかかり、下着の時は店先で待っていたが、洋服となると2人して俺に意見を求めてきやがった。


俺に女の服のセンスはわかんねーよ…

でも2人とも買い物を楽しんでるように見えて良かった。


ついでに俺もこの世界の服装を揃えた。

なんかゴワゴワしてて着心地悪いな。



買い物も終わり宿へ戻ると、宿の主人にお願いをして3人泊まれる部屋に料金を上乗せして変更してもらった。

食事も宿も俺らと同じ物でお願いしたらカイに断られたが、これは命令ねという事で何とか説き伏せれた。





いつもありがとうございます。


本日はもう1話更新予定しています。

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