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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第三章 旅の仲間
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カイの決断

冒険者ギルドに向かう間にルースミアは不機嫌に話しかけてきた。


「全く、情に流されおって」

「違うよルースミア、俺は仲間を増やすか決めかねてる。

それをカイさんに委ねてみたんだ。

まぁ運に任せたんだけどね」

「それを他人任せと言うのだ。馬鹿者が」

「はは、厳しいな。

でもルースミアはさ。カイさんが仲間になるの反対してるみたいだけど、何か理由があるの?」

「我はどうもあの下婢のすべて諦めきったような態度が気に入らん」


諦めきったねぇ、奴隷だからじゃないのかな?たぶん。

なんてうちに冒険者ギルドに到着した。

中に入ると早朝だけに混雑していて、コンシェルジェさん達職員の人達も慌ただしく動いている。


「早すぎたかな?忙しそうだよ」

「うむ」


仕方がないので適当に仕事の依頼を見て時間を潰すことにした。

気がついたのが、湖の遺跡の2階層に出てくる魔物から取れる部位が大漁依頼されていた。

どうりで人が多かったわけだ。


そうこうしてるとギルドも人が減り、落ち着いてきたように見えたから受付に並ぶ。

順番が来るとラッシュが終わり、少し疲れた顔をしたコンシェルジェさんが担当と変わって受け持ってくれた。


「仕事の依頼ですか?」


俺はウィザードになる為には?を聞いてみた。



ウィザードになる為には、魔術学校で学ぶ方法と冒険者を引退したウィザードを師とする方法2種類があるらしい。


魔術学校は学費を払う事で学べるが、2年間完全寮生で過ごさなければいけない。

2年間で必修科目をクリアしなかった場合は留年するか諦めるかを選択しなければならない。


引退したウィザードは探す手間がかかる上、しっかり教えられない癖に高額報酬を取ったりと問題もあるらしい。

また有名なウィザードは魔術学校で引き抜かれているため、そのため学校で学ぶのが一般的だとコンシェルジェさんは言う。


「学校ですか…」


今更学校で勉強とかしたくないぞ。

しかも2年間拘束される上に、ルースミアをその期間どうするかなどの問題が出てくる。

俺はコンシェルジェさんに礼を言ってギルドを出て行った。

あ、ついでにゾンビからカイが取り出したキモいのは1つ1000円、合計4000円になった。銅貨4枚な。

防腐剤の材料になるんだとさ。



「サハラよ、何を難しい顔をしている?」


ギルドを出てから黙っていた俺にルースミアがしびれを切らしてなのか声をかけてきた。


「魔法は条件が難しいなって思ってね。

魔術学校で2年間も拘束されてまで魔法覚える気は無いんだよね」

「サハラ、ちゃんとギルドでの話を聞いていたのか?

ウィザードの弟子になればいいだろう?」

「ルースミアの魔法はソーサラーみたいなもんでしょ」

「たわけ、冒険者どころか人生を引退したウィザードが1人いるだろう?」

「人生を引退したって…

元魔導王バルロッサってウィザードだったの⁉︎

ソーサラーだと思ってたよ」


あ、という感じでルースミアが顔を背けた。

こいつ勝手にバルロッサをウィザードにしてたな。


「だが、ソーサラーと決まったわけでも無いだろう。

確かめる価値はあるんじゃ無いのか?」

「ルースミア…確かめてウィザードだったとしても教えてくれるとは限らないでしょ。

それにもしカイさんが俺らと行動することを選んだらどう説明するのさ」

「なら腕輪を使ってしまえばいいだろうに」

「それは考えたけど、最後の1つは大事に取っておきたいんだ。

きっとここぞっていう時が来るはずだよ」


そんな感じで魔法はとりあえず後回しにして、まず今日カイがどちらを選択するかだな。

今日はギルドで仕事も受けなかったしなぁ、まだ昼ぐらいなのに夜までどうするよ?


「主よ、来たぞ」


ルースミアの見ている方を見ると、胸の辺りで両手を握り締め耳はペタンと頭にくっつき、唇をギュッと噛み締めてユックリとこちらに近づいてくるカイがいた。


「あ、あの…」

「こんにちは、埋葬は無事終了したようですね」

「あ、はい。

それで、その…私なりに考えて…みました」

「はい。

ここへ来たってことは、俺たちと一緒に来るとそういうことですよね?」

「本当に良いのですか?

ご迷惑では無いですか?」

「迷惑だ」


突然ルースミアが横から口を挟んできた。

しかも迷惑だと。

俺は、え?と思って固まっているとルースミアが続けて言う。


「貴様のその卑屈な態度は迷惑だ。

サハラは貴様が来るなら受け入れると今朝あの場で言ったのだ。

ならそんな卑屈にならずに、来て頭を下げれば良い」

「ですが…私は奴隷です」

「たわけ、サハラが下婢のことよく分かっていないのは貴様も十分分かっているだろう」


あれか?ルースミア気を利かせて…ないな。

多分本気で卑屈な態度にイラついているだけだな。


カイはと見ると意を決したのか俺の前まで来ると、両膝を地面につけ見上げるような姿勢を取るとハッキリと俺の目を見つめて言った。


「今日本日よりサハラ様を私のご主人様としてお仕えさせてください」


そう言って頭を下げた。



ついにカイが仲間?になりました。


この先どう収集つけよう…



いつも見に来てくれてありがとうございます。

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