表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パンダさんのパン屋さん  作者: 山田靖
244/245

パンダさんのダイハード!

午前10時頃、女子高に侵入した男が生徒数名の着替えを盗み逃走しました。警察が行方を追っていましたが、男は近くのパン屋に押し入り現在も立てこもっています。現場は普段は人通りの少ない閑静なド田舎です。


凶悪な下着ドロ犯が逃げ込んだのは、山中にあるポツンと一軒家です。

通りに面してはいますが、周囲は原っぱでさえぎるものは何もありません。

まさに袋のネズミです。なぜ、このような場所を選んだのでしょうか?

パン屋には「パンダさんのパン屋さん」の看板が掲げられこのへんでは有名な店です。

従業員というか家族は、パンダさん、奥さん、娘さんのようですね。(ご近所さん談)

犯人は自暴自棄になっており、パンダさんたちの安否が非常に心配されます。

事件発生からすでに一時間、一刻も早い犯人確保と人質救出が望まれます。

警察と消防、機動隊が100人体制で、このみすぼらしいパン屋を取り囲んでいます。


「あー、犯人に告ぐ!君は完全に包囲された。おとなしく武器を捨てて出てきなさい!」

「うるせーっ!こっちには人質がいるんだぞっ!」


どうやら犯人は人質をタテにしているようです。あっ人質と言っていいんでしょうか?

パンダ質?ケモノ質とでも言いましょうか、とにかく卑劣なヤロウです。


「人質を解放しなさい!要求はなんだっ?!」

「要求?フフフ・・・何か頼んでもいいのか?」

「・・・モノによる。とにかく、話し合おう!」


説得に当たる警察に、犯人は交渉に応じたようです。

確認はできませんが、パン屋の内部では何やらゴソゴソ相談のような声がします。


「よぉし、いいか?まずは酒を三升ばかり持ってこい。あとワインと?オレンジジュ―スだ。寿司を10人前、焼肉10人前、ウナギに天ぷら、焼き鳥とフライドポテトL、お好み焼きとピザ?杏仁豆腐、お子様ランチで、えっパフェ?ああ、まぁとりあえずそんなトコだ!ドリンクは先に持って来い!」


大変なことになりました。犯人は食事を要求しております。事件発生からすでに三時間を過ぎ、犯人もお腹が空いた模様です。いま、警察が慌ただしく手配を行っています。


「あーそれから、駅前のスイーツで限定“端午の節句カスタードちまき”を買ってこい!ん?ならついでに?うん、向かいのファンシーでシール?が欲しいそうだ。いいか、ポンポンでドロップなヤツだそーだ。間違えるなよっ!」


何ということでしょう!とんでもない要求です。どちらも即完売で入手困難なものばかり。しかし、命には代えられません。ひとの命は地球よりも重いのです。国家権力の威信にかけて強制接収しております。あー、そうこうしてるうちに注文の出前が次々とパン屋に運び込まれていきます。事態は新たな局面に入ったようです。いったん、お返しします。


「突入―っ!」


二時間後、機動隊がパン屋を急襲!食事に睡眠薬を混ぜていたのだ。リビングでは料理を食い散らかしたパンダが三頭、いぎたなく眠りこけてやがった。その傍らで半死半生の男を発見、緊急逮捕し、事件は無事解決に及んだ。



パンダさんのダイハード!

取り調べで犯人は「パン屋に足を踏み入れた直後、奥さんの右フック一発KOで人質にされました。グルグル巻きで口に竹突っ込まれ、動くこともしゃべることもできません。交渉?最初からパンダが勝手に・・・」と涙ながらに供述しています。


・・・・・・・To Be Continued


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ