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異世界最強のチートは強さじゃなくて創造力!  作者:
第2章 エターナルソング
19/49

019 前哨戦


「サラ様、まもなく、増援が到着します。

 それと、ダイルさんの軍勢も用意が出来たようです。」

 サラはバイスさんから報告を受ける。


「わかりました。では、私が先に指揮官を倒します。その時のパンッという音を合図に全ての作戦行動を開始するように伝えてください。」


 原理はサラにもわからないが、恐らく神様的な力によって創り出された化け物レベルのスナイパーライフル。

 サラはそれを構えた。


 もちろん、アニメや映画の見よう見まねでやった為、崖のぎりぎりに這いつくばる形になっているのだが、なにしろ一国の王女で一軍勢の指揮官なのだ。

 盛大に止められた。


 第一に、そもそも2キロ以上離れた所から敵の指揮官を倒せるなんて誰も思っていない。

 それに、いつかの日本と違って指揮官先頭ではなく、人にもよるがほとんどの場合、普通に指揮官は後方で指揮をとる。

 

 が、サラはそういった異論反論を一切受け付けなかった。


 

 サラはスナイパーライフルの照準の中央に敵の指揮官を捉えた。

 もちろん、3キロ届くスナイパーライフルでも、2キロ先にもなると、いや1キロだって相当な技術が必要となる。

 また、風や誤差を考える必要もあるが、そんな事サラは知らない。

 スナイパーライフルは照準のど真ん中に弾が飛んでいくものだと思っている。

 もちろん、試射をしておいて調節しておけば初弾からほぼ中心に飛んでいくが、もちろんしていないし、例え知っていたとしてもそんな事をしたら奇襲が成立しなくなってしまう。


 サラは引き金に指をかけ、それを引いた。


 が、やはり重すぎる20ミリの弾丸は照準よりかなり下に落ちた。が、指揮官のいる仮設指揮所の柱に命中した。

 急増で木製のテントなど、戦闘機のバルカン砲に匹敵する威力の前には無力だった。


 遂に、戦火の火蓋が切って落された。




 突如として柱が粉砕され、倒壊した指揮官のいる指揮所。

 指揮官の安否不明、何者かの攻撃によるものと推測されるが、ありえないレベルで粉砕された柱となっていた太めの丸太。

 バーシアス帝国軍の指揮系統を混乱させるのには十分だった。


 特に遮るものも他に大きな音を立てるものもない場所だ。

 もはや純粋な人間とは呼べないサラだから撃てるものの、かなりの反動があった。

 それだけ発砲音も大きいということである。

 

 

 サラの銃撃による音は、サラ率いる軍勢のすべての部隊へと届き、リステイン王国建国以来、最も多くの戦力がぶつかり、そして、最も一方的となる戦争の幕開けだった。




 司令部の倒壊を見たバーシアス帝国の別働隊は奇襲を受けたと思い、隠れていた森から一斉に飛び出し、本陣へと向かった。


 だが、本陣を破壊したのはダイル率いる第二連隊ではなく、サラであり、ダイル達は奇襲部隊ではなくただ、被害が出ないように後退し続ける陽動であったことにバーシアス帝国軍の各部隊の指揮官が気がつくのは、後ろから増援を含めた第五近衛騎士団本隊の約2万5千の追撃を受け、挟み撃ちを受けた時だった。




 こうして、混乱に陥ったバーシアス帝国軍は次々に戦力を失い、たった数時間で部隊の3割の喪失、“全滅”と定義される被害を出した。


 これにより、多くの指揮官は戦闘の継続が困難と判断したため、投降した。

 



 しかし、この混乱の中、初めから身を潜め続けていた部隊がいた。


 バーシアス帝国軍の虎の子、魔戦隊だった。

 魔戦隊とは、魔物戦闘部隊を指す。


 これこそがバーシアス帝国がリステイン王国を手に入れるために作り上げ、秘匿され続けた部隊だった。


 国内はおろか、軍内部にも、強力な魔法師部隊が出来た程度にしか伝わっていなかった。

 そして、この部隊の魔法師はみんな数体の魔物を従えている。

 オークやオーガ、強いものはブラックタイガーまで連れている。

 

 そして、投降した帝国兵を拘束し、圧勝ゆえ油断していた第五近衛騎士団が完全な奇襲を受けた形となった。


 が、従えていても所詮は魔物。

 ブラックタイガーなど、中級以上の魔物にはそれなりの被害も出されたが、それでも近衛騎士団の練度は伊達ではなかった。


 数千人の死傷者を出しつつも第五近衛騎士団は魔戦隊による襲撃を防ぎきった。

 



 今度こそ勝利を敵入れたと思い、勝鬨を上げる第五近衛騎士団。


 サラも確かに死傷者は出たが、最悪の事態を防げたことに安堵していた。




 そして、サラ達は捕虜を連れ、王都へと帰路についた。

 バーシアス帝国の敗残兵及び裏切った領地の制圧には王都から追いついたリステイン王国軍が引き継いだ。

  

 


 この時、近衛騎士団と共に、サラも国を守れたことにうかれていた。


 遅くなって申し訳ありません!



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