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転生したら本能寺で織田信忠だった・・・・あれ、詰んでない?  作者: ハルラララ
第三章:織田家内紛の巻

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「内紛しちゃいかんのか?」「いかんでしょ」(4/5)

「皆々様方」

それまで黙して語らずにいた利治が手を挙げ皆の視線を集める。


「……申し訳ございませぬ。全て私の落ち度にございます」


そう言って、斎藤利治が全員の前で頭を下げた。


「……そなたの落ち度とは、いったい何事ぞ?」

落ち込んだ顔をして言いだしづらそうにしているので、気遣ってこちらより問いかける。

とういうより利治さんの落ち度ってなに?

俺の中で完璧超人扱いなんだけど、この人が落ち度ある事なんてする事あるの?


「……こちらに岐阜の諸将が送っていた相談事の書状がどうやら三七様の手の者に渡ったらしく、

それが美濃の豪族を扇動したと捉えられ、今回の仕儀となったようにございまして……」

そうして利治が話し始めたのは、以下のような流れであった。

(あくまで利治の手の者の情報と、状況からの推論もあるとの事だが)


・信孝が美濃での今までの慣習と通例を無視した政策を行い、在地の武将や豪族の反発を受ける

(懸念していた利治が事前に引継を作成→ろくに見もせず廃棄)

↓

・これまで実質美濃の運営を実地していた知古であり斎藤家後継であった利治にその不平不満の話が届く

↓

・如何ともしがたいと思っていた利治であるものの、

しばらく様子を見るようにや軽挙妄動は避けるようにといった書状を送る

↓

・その不平不満を訴えていた家臣の情報を入手した信孝がそれを理由に

自身に不満がある家臣を誅殺し、

信忠達が不平不満を扇動していたのではないかといった疑いによって呼び出し←今ここ。


ふむ。

成程、なるほど、ナルホド。


………こっちなんも悪くないよね?

というか信孝はなにしているの?

織田家の領地で赴任早々失政して家臣達の不平不満を引き起こして、

挙句その家臣を誅殺してその責任をこっちに被せてくるって馬鹿なの?

性質(たち)の悪い当たり屋かなにか?


「いや、というよりはこれは……」

「十中八九、意図的でしょうな」

「…意図的、というのは?」


利家と氏郷が示し合わせたように同時に話すのに対し、こちらはいまいちチンプンカンプンだ。

なになに、どゆこと?


「恐らくですが、三七様の意図は、織田家家中の上下関係の明確化を狙っているのではないかと」

「上下関係の明確化?」

「現在、織田家の家督は中将(信忠)様ですが、織田家の差配の代表は三七(信孝)様と、

複雑な状況になっております」

「ふむ」


頷きながらも、複雑かね?と思わなくもない。

個人的には自分が史実で言う三法師で、

信孝が秀吉的な立ち位置になっているものと思っていたのだけど。

自分にその野心がなくて信孝にはあるのだから、気楽だしそれでいいやと思っていたのだが。


「この場合、恐れながら我々織田の臣下としては、いずれの家臣なのか、正直言いますと戸惑います。

……失礼ながら、三七様にそれほど突出した器量があるとも思うてはおりませぬし、

中将様も記憶の事情があれど、ほとんどの臣下はそれを実際にお会いしているわけでも

ございませぬゆえ」

「…………あぁ、なるほどのう」


史実の際は名目上であれ実質上の主は三法師であり、それを家臣筆頭の羽柴秀吉が支える

といった形式を踏んでいる。

名目上→三法師 実権者→秀吉で、3歳の主君が政務を行えるわけがないといった

大義名分を備えていたわけだ。


心情的に皆がどう思ったかは別にせよ、道理的には至極まっとうで、

他の家でもしばしばある形式を秀吉達は踏襲していたわけである。


一方で今回の場合、それとは違う形式になってる。


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