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転生したら本能寺で織田信忠だった・・・・あれ、詰んでない?  作者: ハルラララ
第二章:清州会議

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尾張の国へのお引っ越し(中編)

「前田又左衛門利家、中将様の元にまかり越してございます」


前田利家。

織田信長の最初期から仕えた最古参の家臣であり、最後は豊臣家NO2として

徳川家康と比肩する立場となり、江戸時代には大名として最大となる加賀100万石の

礎を作った人物である。

大河ドラマにもなっており、『利家とまつ~加賀100万石物語~』は現在でも

評価の高い大河の一つである。


「すまぬな、このような格好と場所で」

なんか最近こんなんばっかな気がするんだけど、これってこの時代的にOKなの?

「いえいえ、そのような体調の際に来てしまったのはこちらの方ですので。

むしろ、そのような時に拝謁いただき、感謝の気持ちしかございませぬ」

あ、OKっぽいわ、これ。


「それより今更にはなってしまうのだが、その、良かったのか?

せっかく国持になったと言うのに、その身分をこちらに来たがゆえに失ってしまったのだが」


そう、この前田利家、俺事織田信忠の処遇に異を唱え、あろうことか自分の領国である

能登一国21万石を捨ててまでこの尾張に馳せ参じてくれたのである。

こちらとしては現状の人材不足もあり、ありがたいことこの上ないわけであるのだが、

織田家内の国持大名という立場を捨ててしまったわけで、『え……本当にいいの?』

としか言えないわけで。


「いいか悪いかと言えば悪かったのでしょうな。家臣達には散々なじられましたわ!」

そう言って、快活に笑う利家。そらそうよ、としか言えないよね。


若い頃も傾奇者で通っていたり、俗に『笄事件』と呼ばれる信長のお気に入りの茶坊主を

殺して織田家からの追放処分を受けていたりと元々血の気の多い人ではあるらしい。


「ただ、儂の性分がこれであるため、我慢して生きるより正しいと思う事をしていきたいと

思うものでして。最終的には離れていく家臣もおりましたが、大半は納得してもらいましたわ」


そんな人であるからこそ、豊臣政権でも加藤清正らを代表とする秀吉子飼の武闘派の派閥の

人達も彼を慕っていたわけだし、彼が亡くなるまでは水面下はともかく表面上は政権の

内部分裂は抑える事ができていたわけで、そういった意味でも人望があった人物では

あったのだろう。


「妻には嫌味を言われましたがな!

『またですか……いくつになっても、成長がないお方のようで』とため息をつかれましたわ!」


そう言ってハハハ、明るく笑う利家。この時代的にその発言は許されるものなの?

当人が許してるからええのか。


流石戦国時代での有名どころの女性の一人であるまつさん。

この当時の女性としては結構な逸話が残されていている女性であり、

倹約家だった利家が戦の時に人手不足で難渋した際に金袋を渡して『この金に戦場で働いて

貰ってはいかがですか』と言い放ったとか、

後年秀吉の醍醐の花見の際に秀吉の寵姫達が誰が先に秀吉から杯を貰うかといった席次で

揉めた際に、唯一家臣の妻で参加していたまつが『年の順から言えばこのわたくし』といって

場を収めたなど、どう考えても気が強いけど聡明な人よね。


「まあ、程度はともかく裸一貫になった事は前にもありますので儂自身は構わんのですが、

こんな儂にそれなりの家臣が能登から付いてきてくれましてな。この皆が難儀せずに

住める住居と仕事を与えて頂けたらありがたいと、恥ずかしながら無心に来た次第で

ございまして」

「うん、それはもう考えておってな」


「前田又左衛門利家、そちにはこの中将信忠の筆頭家老を命ず」


「はっ…………は?」

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