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ファンタジーな世界ってこんな感じなんですか? ー起こることは現実的で心が折れそうですー  作者: ナツオ


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2-2

「何で急にリーンの森なんか行くんだよ。ったく」

「悪いな、急用だ」


 次の日、アルテミナの指示のとおり、リーンの森を目指してドッシュを飛ばした。


 アルテミナの件は今も皆に伝えていない。


 ヴェロニカはテレパシーで違和感を覚えていることもあって、何となく気付いているように思えるが、マーベルさんやジェシカは全く気付いていない。

 アポロは隠し通せそうでなければ伝えてもいいと言っていた。昨日の接触の際にアルテミナにも同じことを確認してみたが、指示の発信源なだけあって同じ回答だった。


 マーベルさんとジェシカならともかく、ヴェロニカはすでに勘付いている。

 だったらもう伝えてしまったほうが楽な気もするし、協力してくれるかもしれない。


 ただ、伝えるとしたら、どういう風に伝えればいいのか・・・それが分からない。


「まあ、良いではありませんか。リーンの森にも資源はあるでしょうから、立ち寄ったついでに採取しておけば商品にすることもできますし」

「あんたはいいよなぁ、お気楽で」

「そんなに気楽に見えます?」

「十分見えるわ」

 商売の鬼と脳筋ガールは微妙に相性が悪い・・・いや、逆にいいのか?

 よく分からんな。

「キリさん、またよく分からない誰かさんの都合かな?」

 今も赤ん坊は気付いている。

「・・・後で話そう」

 どうやって話すかまだ決まっちゃいないが、

「分かった。それまでは黙っているよ。皆にもね」

「悪いな」

 ここまで来たら、多少ぐちゃぐちゃでも話そう。

 でも、それは今じゃない。どこかで腰を据えてじゃないと落ち着かない。それこそ、コーヒーの一杯でもなきゃ。


「そう言えば、リーンの森には何かあるのか?」


 目的地だけ分かっている。

 ただ、そこがどういうところなのか分からない。


「リーンはだだっ広い森だよ」

「規模が広いだけか?」

 少なくとも神獣がいる森だ。規模が広いってだけじゃあないと思うが。

「広いこた広いんだが・・・」

「だが?」

「誰も寄り付かない」

「・・・ほう」


 誰も寄り付かない、か・・・


「あたしもボルドウィンに向かう途中に立ち寄ったんだけど、独特な雰囲気なんだよ」

「例えば?」

「何て言うか、静かで空気がやたら綺麗で・・・まるで別の世界みたいなんだよ」


 行ってみないと分からないが、なんとなく分かる。

 厳かというか、神聖なというか。そういう森は地球にもあるだろう。

 森そのものがそういう雰囲気を持っているのかもしれない。


「中まで入ったことはないけど、入ることに躊躇っちまうんだよな・・・」


 脳筋でも感じる空気があるのか・・・

 ってことは、森だけじゃなく、神獣が醸し出す雰囲気もあるんだろうか?


「とにかく、今回は俺に付き合ってくれ。特に危険なことはないだろうから」

「分かった!」

「もちろんです」

「しゃーねぇな」


 あとちょっと走れば森の近くに着くらしい。


 ユニコーン・・・そいつはどんなヤツなんだろうか?

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