表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の少年聖騎士、転生者を狩る〜研ぎ澄まされた技で、チートを凌駕する〜  作者: 宇奈木 ユラ
第4章 ベネトナシュの休日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
106/200

ACT.96 聖女と特務神父(Ⅰ)

▽▲▽


 ライ・コーンウェルに休暇を言い渡して帰し、大きな円卓の座す部屋にひとり残ったカーティス特務神父は大きく息を吐く。

 それは諦観によるため息でなく、安堵の嘆息であった。


「なんとかなったか」


 無事にライとの対話を乗り切ったことで安心し、思わずその場にしゃがみ込む。

 カーティス特務神父という男は、()()()()()()

 その事実を何より彼自身が知っている。

 たまたま人より仕事が出来て、ウエに歯向かう度胸もない、非常に都合の良い人材であるから特務神父という役職を与えられただけに過ぎない。

 自身の代わりなんていくらでもいる。

 そんな十把一(じっぱひと)からげな人材の山から、良いのか悪いのか偶然摘み上げられたのがカーティス特務神父だ。

 名目上は粛清騎士たちの上官になっているが、そんなのはあくまで名目上。

 実態としては、彼らはあくまで特務神父の後ろにいる聖女ステラの存在に従っているだけにすぎない。

 彼女の威光ありきの存在であるから、世渡りはより慎重にならないといけない。

 カーティス特務の前任者は、とある粛清騎士に殺されている。

 しかし、その粛清騎士は上官殺しをしても尚咎めを受けず、任を解かれることもなく現在も在籍し続けている。


「所詮は私も粛清騎士(かれら)も聖女からみたら消耗品だ」


 だが、価値には雲泥の差がある。

 高価な消耗品である粛清騎士と、安価な消耗品である特務神父。

 有事の際にどちらを取るかなんて、分かりきったことだろう。

 だからこそ、自身の立ち振る舞いには細心の注意を彼は払う。

 そして現在最も注意を払わねばならない粛清騎士(ぶか)がライ・コーンウェルであった。

 前例の無い聖女ステラの()()()()()

 彼女が直接顔を見せにくる──否、()()()()()程だ。

 その気に入り方、入れ込み様はカーティス特務は恐ろしかった。

 明らかに彼は彼女にとって、高価な消耗品以上の価値を持たれていると感じたからだ。

 今回ライに突然の長期休暇を出したのも、彼の怪我や体調如何によっては自身の命を保証しかねるとカーティス特務が感じたからに他ならない。

 彼にはある確信があった。

 聖女ステラという人物は、カーティス特務がライにとっての不利益を与えたのなら──。

 そこまで考えて、カーティス特務は強い悪寒を感じて身震いする。


「だからコーンウェル、私の管轄内では本当に穏便にしてて下さいよ」


 祈るような気持ちで、カーティス特務は呟いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=937273133&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ