九尾は嘘に嗤う
白夜&クロガネVS牛鬼
古の大妖怪の目的とは。そして、その真実とは───
「ひぇ〜!クロガネはん!俺ほんまに戦えんのやって!」
「言ってる場合か。王たちを窮地に追い込んだ狐が何を今更」
白夜は相手の攻撃をピョンピョン避ける。
一方、クロガネはハンマーを振る。
「相手は素手…それでこの力…」
「しっかりしぃやクロガネはん。俺の分まで頑張って」
「先に貴様を切り落としてやろうか」
「冗談ですや〜ん。ところでクロガネはん。そんな真っ向から行っても体力の消耗戦になるだけや」
白夜は地面に手を付く。その瞬間、地面が揺れた。
「…っ?!なにをした…!」
「ちと、小細工や。ほら敵はん来るで!」
2人は避ける。
「ちょこまかちょこまか避ける狐だ。鬱陶しい」
そんな事を言ってる間にクロガネはハンマーを降ろす。
だが、また素手で止められる。
「…くっ…!」
距離を取り相手を睨む。
そこに、白夜はポンッとクロガネの体に触れ相手を見る。
「あかんなぁ…めんどくさい相手や。はぁ…なぁ、牛鬼はん」
「なんだ狐」
「ほんまになゆた…王を試すためだけなんか?」
少し黙る。
「…そうだ」
「あ。あんたさん…」
白夜は口角をあげ目を細め、
静かに笑う。
「嘘下手やろ」
その言葉に顔が曇る。
「嘘をつくんはええけど、俺の前やったらそれは痛手かもなぁ」
「どういう事だ」
「どういうことやろぉね…!それより目的教えてや。場合によっては俺はそっちに寝返ってもいい」
「狐の言葉は信じられん」
「悪い話ちゃうやろ?もし信じれへんのやったらそこの黒鎧を殺そうか?そして、殺したあとはなゆた…半妖を殺すっていうのは?」
「貴様…!狐…裏切るのか?!」
「ん?俺がいつ仲間になるなんて言った?王座はいつまででも狙ってるんよ。そこに都合のいい相手が現れたらそっちに行くのは合理的やろ?」
「貴様…っ!」
ニコッと笑う白夜にクロガネはハンマーを振り上げる。
「ありがとさん」
振り下ろした瞬間、白夜は手を叩く。
ハンマーの下にいたのは白夜。
ではなく、
牛鬼。
「…っ?!」
牛鬼は頭から血を流し現状を理解できていない表情をする。
「ビックリした顔してはるわ〜!さっきの小細工の答えや…」
「俺に嘘は通じひんねん。牛鬼はん。さぁて、」
「お前はどんな隠し事をしてるんかいな?」
牛鬼はバッと顔を上げ白夜と目が合う。
その瞬間、耳鳴り。
「お前、俺の目を見たな?」
罠にかかった獲物を見るように笑う。
「本当に大丈夫なんだろうな」
「クロガネはん協力、堪忍なぁ。助かったわ」
「それより貴様…」
クロガネの目つきは鋭くなる。
続けて言葉を言おうとした瞬間、白夜が言葉を遮る。
「さっきの嘘な。俺は…」
「あいつらを傷つけたんにそれでも笑って仲間と言ってくれた奴らを裏切れるわけがない。王座ももう必要ない。影で支えるだけや。それより…」
白夜はしゃがみ、牛鬼の前に行く。
パチンッ
指を鳴らす。
「情報を吐け。なんの目的でこんなことをしているのか…」
牛鬼は静かに口を開く。
「王を確かめる。それは建前だ。本音は王を殺すこと」
「ぬらりひょんが言ったんか?」
「いや──」
続きの言葉に白夜は目を見開く。
「それは…えらいことになったな…まずいでなゆた」
白夜の感情が揺らぐ。その瞬間、牛鬼は夢から覚めたように起き上がる。
「やっば──」
やられる。そう思った瞬間、クロガネが前に出てハンマーでガードする。
その隙を狙い、刀を取り出し牛鬼の心臓目掛けて刺す。
「あっぶないわぁ…助かったわクロガネはん」
「王の友人であるお前が死んだら王が悲しむと判断したまでだ」
「冷たいなぁ…まぁ、ええわ…」
クロガネはハンマーを消し、白夜に向き合う。
「それより、さっきの話は本当か」
「ほんまや。俺の操る能力は嘘をつかれへん。まさか、」
「特務退魔課が裏で糸を引いとったとはな…」
◇◆◇◆
「隊長〜あの牛の妖怪。話しちゃいましたよ」
「困ったなぁ。あの九尾、なかなか隅におけん。柊が手こずったのも理解できる」
「ここからどうするんですか隊長。副隊長はまだ万全じゃないですし」
「焦るでない有馬くん。ちゃんと策は張ってある」
特務退魔課隊長、如月は黒く笑う。
ここまで見て下さりありがとうございます。
うちの白夜、普段おちゃらけてるけどカッコイイんです。やる時はやる男なんです




