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月下の半妖  作者: 霜月パラド
半妖の鬼と特務退魔課
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新たな敵

双子の過去を聞いた白夜。

そこに現れた新たな敵。現れた妖怪とは───

「それから、世界を嫌うのを辞めたのにその一瞬で世界は壊れた。でもこれは姫様のせいじゃない」

「世界を嫌うのを辞めても世界は私たちを嫌っていた」


白夜は静かに聞き、話しは終わった。


「世界を嫌う…ね。嫌っててもええんとちゃう?俺やって嫌われて救われた」

「あの王家の兄妹はほんま人を振り回す」


振り回すといいながら白夜のその顔は笑っていた。

釣られてニコも笑う。


「えぇ、本当にね。なんであんたにこんな話をしたのかわからないけど、仲間になるんだったら仲間のことぐらい知ってて欲しいと思ったわ」


「そりゃあ嬉しいことで」


なんて話している間になゆたたちの姿が見える。


「帰ってきた。遅い。お腹空いた」


不機嫌そうにするなゆたを見てニコは飛びつく。


「ごめんねヒメ〜!お腹いっぱい食べましょ!何か作ってあげましょうか?」


「それは大丈夫」


「ニコ」


サクヤが駆け寄る。


「どこ行ってた」


「ちょっと散歩よ。狐に捕まって帰ってきたの。歩いたらお腹すいたわ」


「出来ている。今日は魚だ」


「魚?!やったぁ!ほら、ヒメ!行きましょ!」


「あ、ちょっと…」


なゆたの手を引き走る。


「…過去のこと聞いたのか」


「苦労してはったんやね。まぁ、だからと言って同情はせんよ。あんたら双子は俺に同情されんくても他の奴らが引っ張ってってくれてるやん」


「そりゃどうも」


「唯一、サクヤくんって昔はあんな可愛らしい子供やったんやなぁって」


「魚と一緒に焼くぞ狐」


「ほんまそっくりやわあんたら2人」


「おーい!2人ともー!早くしないと無くなっちゃうわよー!」


サクヤと白夜はニコに呼ばれ歩き出す。

魚を渡しにヤマトが来た。


「おー、白夜。ニコの面倒ありがとさん」


「これは貸しひとつな」


満月の空は輝く。その中で笑い声が響いた。




刃と刃が交わる音。

ヤマトとなゆたが鍛錬をする。

激しい音が響く中、外でも音がする。

サクヤとニコが交戦中。


「お互いの弱点を知ってるならそこを集中的に狙え」


白夜は腕を組み2人の様子を見る。


敵に備えて

4人はまた強くなる。


そこにクロガネがやってくる。


「王、厄介なのが来られました」


ふと嫌な妖気。すぐに武器をしまい、入口を見つめる。


すると、


「ほっほっほ、本当に戻ってきた」


そこには、普通の老人がいる。

だが、白夜は目を細め警戒する。


「これはこれは…ぬらりひょん様。どうしてこちらに?」


「九尾、お前が王座を降り前王の娘が王座に着いたと聞いての。挨拶に来たんじゃ」


ぬらりひょん。その言葉にヤマトは汗が出る。

その横でなゆたはわけも分からずただ、眉をひそめていた。


「…だれ」


「随分と大きくなったのぉ。あの日以来か…おぬしを見るのは。あの赤い空の日以来じゃ」


まずい、記憶がまたノイズして暴走でもしたら…


ヤマトは焦り膝をつき、頭を下げる。


「横から失礼いたします。わたくし、王直属護衛隊長、ヤマトと申します。王、なゆた様は以前の記憶はなく今思い出している最中であります。なので⎯⎯⎯」


「記憶がない?ほっほっほ…記憶があろうがなかろうがそやつは半妖…お前のその妖気も半妖じゃな?その半妖と一緒におるなんておぬしも堕ちたのぅ九尾」


その瞬間、空気が重く沈む。


後ろにいるサクヤは目が細くなりニコの尾が逆立つ。


「何なのあいつ…」


小さく呟き前に出ようとした瞬間、クロガネに止められる。


「やめろ。これ以上行くとあの方に潰されてしまう」


真剣な眼差しはニコの足を止めた。


「赤いの。ヤマトと言ったかの?おぬし、半妖でその側近とやらに成り上がったのは前王のおかげじゃろ?前王は妖怪も弱くされた…しかも新しい王がこんなまだ子供。強いと感じられぬ」


強く言いたい。だが、俺でも知っている。

ぬらりひょん…前王より前にこの城におり古い株だ。


「…っ」


そこになゆたが前に出る。


「なゆた、様…?」


「…嫌い」


そう短く呟く。


「ほぅ…」


目を細くしなゆたを捉えた。


その瞬間、


ぬらりひょんは消えたと思えばなゆたの前にいた。

手には刀。だが、なゆたは無表情に短剣で防ぐ。


「さっき弱くされたって言ってたよね」

「自分は強いの?さっき言ってたこんな子供に攻撃を余裕で止められてるけど」


ぬらりひょんの目尻が動く、距離を取りなゆたを見る。


「妖怪が弱い?だったらボクが強くするだけ。見てもないのに口だけ出してこないでよ、じいさん」


剣を消しながら王座に向かう。そして座り込み全体を見た。


「じいさんだけじゃないね…他にも多数。もし戦うならその無駄な長い寿命、終わらせる」


「…っ」


その言葉にヤマトは口を閉じ、ぬらりひょんから笑みが消えた。

ここまで見てくださりありがとうございます。


なゆた煽り耐性あるんだね…

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