半妖どもの強さ
総大将になったヤマト。だが、不満の顔をする2人の妖怪。ヤマトはその2人と────
訓練の休憩時間。ヤマトは遠くを見つめ座る。
まるで何かを探しているかのように。
黒い影がヤマトを覆う。
「おい、ガキ」
「んだよ、オッサン」
「上司に向かってオッサンとはなんだ」
ヤマトが面倒くさそうに顔を上げ、いたずらに笑う。
「あんたのガキ呼びが無くなるまで俺はあんたのことオッサンと呼び続けるからな」
「はぁ〜、先が思いやられる。半妖っていうのはこうも人を振り回すのが好きみたいだな」
その言葉に動きが止まる。
「今なんつった…?」
「人を振り回すのが…」
「ちげぇ!」
大きな声は響く。数人、ヤマトの方へ視線を向ける。
「半妖って誰から聞いた」
「誰からも聞いてはおらん。妖気が普通の妖怪と違うから察しただけだ」
「はっ、あんたも俺を侮辱すんだろ。どいつもこいつも半妖ってだけで…」
「そもそも、姫様も半妖でそれを馬鹿にする市民が気に食わねぇ…」
その言葉に目を丸くする。
「貴様、本当に王家に捧げているんだな」
「当たり前だろ。俺は王に拾われ姫様という光を見つけた。守るのは自然だろ」
その言葉にふと笑う。
「で、半妖の俺をバカにしに来たってわけ?オッサン」
「いや、半妖だろうがなんだろうが強ければ使うだけだ。それに今はお前が総大将。見てみろ」
指を指され自然と目がいく。
「あいつらはお前をバカにしている顔だ」
そこに居たのは八咫烏の少年と猫又の少女。
ジッとヤマトを見る。
「ふーん、興味無いね」
そんな言葉を無視しクロガネはその2人の元に行く。
「貴様ら何しにここに来た?」
「…なにこのオッサン」
「おい…一応、副将だ。変に喧嘩を売るな」
「何しに来たと聞いている」
ヤマトが追いかけるように遅れてやってくる。
その瞬間、
八咫烏の少年はヤマトを睨む。
「…」
「軍の頂点に上がるためよ」
「馬鹿にしてきた奴らを見返してやるの。それだけの理由だと不満かしら」
「いや。理由にしてはいい回答だ。だが、頂点がどんなもんか分からないからそう言ってるんだろう」
おいおいおい、まさかとは思うけどよオッサン…
ヤマトは呆れたようにクロガネを見る。
その瞬間、クロガネと目が合う。
「この総大将と2対1で戦ってもらう」
「は?お、おぉいちょっとまてオッサン。俺はやらねぇぞ?」
「なんで俺たちがそんなめんどくさい事を…」
「この総大将から1本でも取ればお前ら2人を軍の頂点として認める」
「おい待てやコラ。勝手に話進めてんなよ。俺はやらねぇ。勝手にやってろ」
踵を返しヒラヒラと手を振る。
猫又の少女と八咫烏の少年にとってそれはとても美味しい話だった。
この少年1人から1本でも取れば頂点までうなぎ登り。
少女がニヤッと笑う。
「あら?もしかして怖気付いちゃったのかしら?」
「…は?」
「確かに2対1なんて卑怯でやりたくないものねぇ。でも、戦いって2対1どころかそれ以上の戦いだってあるのよ?」
「もしかして、戦場に出たことない坊ちゃんなの?」
完全に火がつく。
「てめぇ、クソ女。俺の気も知らねぇで」
「やるならさっさとやるぞ。時間の無駄だ」
八咫烏の少年は冷静に武器を手に取る。続けて少女も爪の武器を手に取った。その様子を見てため息が出る。
「オッサン。あんたとも契約だ。俺が勝てばガキ呼ばわりをやめてもらう。そしたら俺もあんたのことオッサン呼ばわりはやめてやるよ」
白い霧から大剣を取り出す。
口うるさいキャラとは裏腹に静かに構えた。
野次馬が集まる。
半妖ども、その実力見せてもらうぞ
「俺の合図で始めろ。では、行くぞ。始め!!!」
ここまで見て下さりありがとうございます。
歯が痛すぎて前置きが全然考えられませんでした。歯医者に行ってきます




