表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月下の半妖  作者: 霜月パラド
半妖の鬼と特務退魔課
PR
100/104

鬼も酔わす酒

白夜から貰った酒を飲むなゆた。

普段、酔わないなゆたが酔い、取った行動とは───

なゆたは白夜から貰った酒を既に半分飲み干していた。


「おいおいおい…これ相当、度数高いやつやで」


「いやでも待て…なゆたの様子が…」


なゆたの目は虚ろになっておりぼんやりとしている。


「なゆた?」


ヤマトが呼びかけると反応が少し遅れる。


「……ん?」


赤く染まる頬はボーッとコップを見つめる。


白夜は言葉を失う。


「酔った?」


「………酔ってないし」


拗ねるように頬を膨らませコップの酒を飲み干す。


「さすがに酔ってるなこれ。ほら、今日はお終い」


コップを取り上げようとすると、


「やだ、まだ足りない…」


「………」


ヤマトは固まり、スっとコップを戻す。


「おい!バカバカバカ!!さすがに悪ふざけがすぎたわ!辞めよう!」


白夜が急いで止める。

その瞬間、ふと目の前に綺麗な銀髪。ゼロ距離に近い。


キスされた…?いや…


「おいクソ犬…その手邪魔やねん」


「っぶねぇ…」


なゆたにキスされる直前。ヤマトはなゆたの口元を押さえる。


不機嫌そうにヤマトを見る。


「なゆた?ダメだろ。誰にでもキスしちゃ」


「でも…」


「でも?」


ヤマトの裾を強く引き顔を目の前に持ってこさせる。


「兄ちゃん、前にキスされてた。人のこと言えない」


「いや、それは不可抗力っていうか俺だって誰とでもキスしたくないよ」


「ふーん」

「じゃあ、兄ちゃんはボクにキスできる?」


「………へ…?」


「キスできるのか聞いてる」


「落ち着こうなゆた。そうだ、水。水を飲んで少しアルコールを飛ばそう?な?」


慌てて距離を置こうとすると胸ぐらを掴まれる。

一瞬だった。


なゆたの顔はヤマトの顔に覆いかぶさられ口を奪う。

そのまま地面に倒れ込んだ。


「…は?」


その場にいた全員が固まる。


「ヒ、ヒヒヒヒメ?!」


急いで引き剥がすと次はニコの口を奪う。


「…っ?!」


ヤマトは立ち上がることなくその場に寝っ転がったまま。


「おーい、クソ犬。今すぐ殺されるか起きるか選べ」


白夜の声にハッとする。

見ると次々にキスしていた。


「私、ヒメと結婚しようかしら…」


「それだけは勘弁してくれ…」


ヤマトは立ち上がりなゆたを抱きかかえる。そのまま椅子に座り後ろから抱きつくように座る。


「動けない…」


「動かなくていーの。ったく、兄ちゃんはそんな風に育てた覚えはないぞ?」


「…ニコが前に言ってた」


なゆたは俯く。


「キスは一緒にいるって意味だって…大切な人とする事だって…」


ヤマトの手に雫が落ちる。


「みんな、どこにも行かないで…ボクの傍にいて…」


ボロボロと涙を流すなゆたをヤマトは頭を撫でる。


「なゆたの傍にいるから何の心配もいらねぇよ。な?みんな」


「当たり前でしょ。ヒメが居なくなったら生きていけないもの」


「王に仕えるのが私の役目」


「ま、俺も仲間と言ってくれたし裏切りはせんよ」


それでも涙が止まらない。


「変だ…なんで泣いてるんだろ…」


「泣け泣け。泣いて溜まってるもんを全部吐き出しな」


撫でていた頭にヤマトは軽いキスを落とす。

なゆたは静かに泣き終わるのを待っていた。


「…あれ、これ寝たんとちゃう?」


「ほんとだ。俺ちょっと寝かせて来るわ」


気づけばなゆたは寝ている。

ヤマトは起きないようにそっとお姫様抱っこをし部屋に向かった。


「片付け任せていいか?」


「ごゆっくり〜」


ヤマトとなゆたの後ろ姿を見つめる。


「なゆたって酔ったらあんな感じなんやな」


「白夜」


「ん?」


「酔いは覚めたか?」


「さっきので一気に覚めたわ」


「そうか。なら俺はサクヤを運ぶ。ニコと片付けを頼んだ」


「ほいほい。ってことで片付けしよかニコちゃん」




初めて見るなゆたの酔った姿。

鬼も酔わすあの酒…白夜から入手先聞くか…

あんだけ飲んであの酒でやっと酔う…

前々から感じていたがなゆたは、あの大妖怪より恐れられている"酒呑童子"じゃないか…?

だとしたらなゆたの強さは筋が通る。


ベッドに下ろしなゆたの髪を優しく撫でる。


「おやすみ、なゆ──」


ギュッと袖を引かれる。


「…行かないで…独りに…しないで…」


目からまた涙。そっと近づきなゆたの隣で横になる。


「大丈夫、ここにいるよ」


ヤマトの胸に顔を埋め服を掴まれる。


「なゆた?俺、片付けの手伝いに…」


「ダメ…ボクのそばに居て」


布団を広げ、

来いと言わんばかりの顔。


「…わかったよ。じゃあ、今日は一緒に寝るか」


大人しく布団に入り、なゆたの背中をとんとんとあやす様に優しく叩く。

だんだん落ちていくなゆたの瞼は限界を迎える。


「おやすみ。俺の宝物」


ヤマトもウトウトとしそのまま眠ってしまう。


2人の寝顔は幸せそうに向かい合う。

ここまで見てくださりありがとうございます。


これですか??あぁ、自分の癖です。なんですか?なんかありました??癖です癖。なんですか??

自分もなゆたにキスされたい(願望)(血涙)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ