【揺花草子。】[#5236] 疼く。
Bさん「昨日まで5日連続でお送りした『サブタイ★トーク』セカンドシーズンだけど、
今回は5話では区切りが悪いので今日まで続きます。」
Aさん「セカンドシーズンって言う位置付けだったの?」
Cさん「だったら12話までまとめろよって事かしら。」
Aさん「番組編成の話じゃないんですよ。」
Bさん「ま、ともかく、昨日の第10回は『阿部さん散る』と言う内容だったけど、
今回は『阿部さん、恋のあと』と言う事で
昨日の失恋話とシームレスに繋がるわけです。」
Aさん「シームレス・・・。」
Cさん「と言っても何かにつけガードが堅く無駄にプライドが高い阿部さんは
場が良い感じに暖まるような失恋話を披露してくれはしなかったわね。」
Aさん「無駄にプライドが高いと言うのは心外ですな。」
Bさん「そんなわけで、今日も『恋のあと』と言うテーマでは
大して面白い話は引いて来れないと推察しています。」
Aさん「腹立つ推察ではあるがまあそれはそうだね・・・。」
Cさん「だからここは、阿部さんの手酷い失恋話を
作り込んでいこうと思うのよね。」
Aさん「失恋話を作り込むって何ですか?」
Bさん「大学生の頃とかだとちょっとリアルで気持ち悪いから
小学生ぐらいのやつにしとこうか。」
Aさん「気持ち悪いとか酷くない?」
Cさん「小学生の頃のクラスメイトの子、あたりが適当かしらね。
クラスの人気者でみんなから好かれるタイプの子に
阿部さんもあっさり恋に落ちてた、って設定でどうかしら。」
Aさん「どうかしらって言われても・・・。」
Bさん「席替えで席が隣同士になってからちょいちょいお喋りするようになって、
ある日教科書を忘れた阿部さんがその子と席をくっつける流れに。」
Aさん「あぁ・・・確かに良くあるやつだ。」
Cさん「好きな子と合法的にくっつく事ができて内心ドキドキの阿部さんだけど、
持ち前の天邪鬼っぷりが災いして急接近とはなかなかいかない。」
Aさん「合法的にくっつくとかちょっと悪意ある表現ですね。」
Bさん「そんな中、多少やんちゃなところもあるその子は
授業中であるにもかかわらず絵しりとりを仕掛けてくる。
女の子らしい可愛いイラストを描いてくるその子だけど、
絵心に乏しい阿部さんはうまく繋げられずわたわたします。
おかしそうに笑う彼女。
そんな笑顔にズキューン撃ち抜かれる阿部さん。」
Aさん「お・おぉ・・・ありがちではあるけどもまぁ・・・。」
Cさん「果たしてその翌日、今度はその子を挟んで阿部さんとは反対側の男子が
教科書を忘れて来てしまった。
今度はその男子とその子が席をくっつけ合って授業を受ける。
阿部さんとしては人の女にちょっかい出しやがってと
内心イライラを隠せない。」
Aさん「絵しりとりを楽しんだ程度で彼女扱いとは随分と傲慢では!?」
Bさん「そしてその彼女、何とその隣の男子とどうやら同じように
授業中に絵しりとりをしている様子!
これには阿部さんも大いに狼狽えます。」
Aさん「んん・・・!」
Cさん「さらにその男子はクラスでも絵が上手な子として一目置かれており、
阿部さんの時よりもだいぶ絵しりとりを楽しんでいる様子。
その様を横目で見ながら深い絶望に沈んでいく阿部さん・・・。」
Aさん「うう・・・。」
Bさん「しかしその時、先生がそんな2人を咎める。
『こらこらそこの2人。授業中に何やってるんですか。』
立たされ怒られた2人に内心いい気味だと留飲を下げる阿部さん。」
Aさん「阿部さん心が小さすぎる。」
Cさん「先生は続けて冗談めかした口調でこんな事を言う。
『イチャイチャするなら授業が終わってからにしなさい。』」
Aさん「っっっ・・・!」
Bさん「クラスは子供たちの笑い声で満たされたけれども、
渦中の2人の様子を阿部さんは見逃さなかった。
お互いちょっと気まずそうに、でもくすぐったそうに、
頬を赤らめながら小さな微笑みを湛えて視線を交わし合う2人。
そして小声で語り合う。
『怒られちゃったね。ごめんね。』
『ちょっと盛り上がりすぎちゃったね。』
『でも楽しかった。またやりたいね。』
『だね。』」
Aさん「おぉ・・・。」
Cさん「それを機に阿部さんはその子と会話する事を拒否するようになった。
淡く、幼く、そして愚かしい阿部さんの初恋はこうして幕を閉じたのよ。」
Aさん「うーん・・・。辛い。そして苦い。」
Bさん「いやそう言うけどこれ
阿部さんの事だよ?」
Aさん「だから捏造だって言ってるだろうが!!!!!」
こんな過去はない。




