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白い宵闇の路地  作者: まこた


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75/80

膿みの図書館

広い海。泳げないヒト

「イズヤはじゃぽんがすきぃ?」

「いや。べつに。ただ 日本じゃないと困るかな。うーん。」

「なんでよ」

「いや。なんでかな。くるりがいるから … ちがうな。ゆるくいられるから…」

「ふーん。よくわかんないや」

「どの国にいても笑顔で対人している女性も実はしがらみしか なかったりしてね…」

イズヤはひとり呟くように…中空を眺めた、うすぼんやりとした色彩のあかり、そら。

空を注ぐ 中間色のカフェオレ…。

「そもそも前提が違う。英語をしゃべってる自分は自分じゃないだろ」

「へー。そうかな。今から習えば」

「うーん。なんだろうな。今からかー。ワードでも打つよ」

「…なんだそりゃ…。」

呆れてるけど笑顔のホソミ。

英語で習う数学も物理もあるいはポエムすらきれいだろうな…

声にならない思考



「母は優しい人だけどあたしを愛さなかった」

言葉をつぶやく。

「それなに」

「ナウシカだよ。みんな大好きだろ…」

目を細めるイズヤ。

「あたしはホラーが好きだから…」

「人魚の森とか か。いや うめずさんか…梅 梅…」

「そこ ポイントじゃないんだけど…」

頬を膨らませるギャルな男子…。好きだ…。


「親がジンを飲んでた…」

消えるようにどうでもよさそうに言うイズヤ

「へえ…」

「俺は飲むなら梅酒がいい。飲まないけど…」

「村上龍も読まないな。もとかも… 消耗品は簿記を習えば出てきそうな身近な言葉だけど」

「あんた偏ってるからおもしろいわ」

ジト目でにんまりするホソミちゃん…。

「俺はハルキとみせかけて…ぱ…r…」

「おっと 時間だよ」

ホソミが遮る。優しい彼は口元がとってもエロい…。

「…東京23区もしらないもんね うちら…」

「んだな…ってどこかな これ…」

東北かな…


「大都会岡山にも 天(そら)から音が聞こえるってか…」

笑うイズヤ

「あたりまえってこわいね」ホソミが問いかけるかのように言葉を捨ておいた。

「そっか。フーン…」イズヤは大人の真似をする。


「目に見える、音として聞こえる、つらさ、かなしさ、暴力全部

あるいは見えてる 目の前のもの あたりまえのものだよ」 年下の彼の吐く毒は透明で麗しい…。


「じゃ 眼前に無いものはなんなの」


「そりゃ 誰にも言えなかった静かな寂しさとか…だね☆」」

しずかなしじま

空を均一に見せるカラー…

伽羅の働く歯車 伽藍堂 閉じて…

挿絵(By みてみん)



釘を打つのは武具じゃない perhaps☩

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