大丈夫 ☩ 光にまみれる乙女
空間を敷き詰める瞳
いつしか器用な形骸を身にまとい…
空は篤く堕ちる カリスマたちの夜空
眺めることを諦めた 少年は吐息をくゆらせる…
「ねえ なんでうつむいているわけ。ぼくといるのに」
「は。違うって」
イズヤは困る。少しだけ幸せな今を言葉に…変換できない。
10センチ近づいて、それで 、そのあと 唇はくうを切る。
重なり合えば、いつか朽ちる。 朽ちるのは体ではなく想いで。
だからそれを意識したくなくて彼との距離を保ちたいイズヤ…。
「ねえ あたしは 君が好き。だめかな。」
「……」
眼を閉じ切らないで少しふさいだ。鼻より下の器官に少年の悲しみが皮膚を伝う…。
「ふう… うまいな。」 ホソミは変なことを言う。
「…なんだよ。おれ、悔いもんじゃないよ…」
誤変換してしまう脳。
ホソミは上肢の先端にある、五つの指で、少しだけ年上の
顔だけは たいして悪くない個体のそれを 優しく包み込んだ。
イズヤは なかんずく意味わからないさまでまゆをゆがませて
ホソミの頬にキスをする
「うわ おどろいた…」 ホソミが目をまたたかせた。
「…ああ、明日、生きてるか確認する前に今こうしたかった…」
イズヤはいつも通り変なことを言う。
Δ
白い女は 窓の外を見る。雨が降っていた。
しとしと…
赤い長身の男子が視線の先にいる。
「ああ、つまんないね。雨が降ると…」
黑い髪の毛が赤いメッシュで汚れている。
黑い服は 人の温かさを拒絶しているサイン。つまりは その逆…。
「データを集めないとね」 白い女が言う。
「うん…で なんのデータなんだい」
「この世界のアカシックレコード… 0と1の羅列。すべてだよ。そして
音を集めるの…」
「ああ、そりゃいいね。僕は歌を歌うから…」
白い女はがらにもなく 静かで優しい眼を紅い青年に向ける。
愛と言う言葉を 変換して偽装して、まとうしかない みじめな己…。
「そのきらきらしてるの なに」 白い女は赤い青年にたずねた。
「ああ カラビナだよ。 どこにでもある。避けなければ目に入ってるはずだよ。みんな…」
赤い青年と白い女の関係は不明瞭だった。
同じ大学に通う汚い魂…☩
「争いがなくなりゃいいのにね…」 赤い青年が言う
白い女は黙っている。それができたら あなたと旅に出たい。花嫁衣装で…。
形と合致しないライオン




