電話
置いた受話器
長い時をかけて、樹木がのびるように あなたのほほに手を当てて …
すこし きれいな眼をして 君の口の 端を 射貫いて…
やさしく くちびるを重ねたい。
嘘でいいから、そっと手を取ってほしい。ああ、真面目に こんなことを思うんだ。
気が狂っているのだ。
Shi☩x…
焱が 青白く 点滅していた。
そんなカラーはきっと 光と言う この世界を照らした真っ黒い街灯。
該当しなかった自分を空まで堕とした。美しい空気の漏れる音色。
沢山の人が あるいは 暴力という物理的現象をこの世に召喚して
隣人の気分を阻害した。
はてしなく戦争は きれいな嘘をぼたぼたと 赤い蝋燭のように地面に垂らす。
「君を抱きたい」
ホソミがイズヤをそっとあたためて、言った。
「…ありがと。それはどうぞ ご自由に」
イズヤは ホソミの額にキスをする。 卑怯な生き方しかできない弱い個体。それが
自分に与えられた役割。
「ねえ、もっと自由に触ってほしい…」
ホソミが目を細めた…。
「いいよ。一億年かけて君の左手から右手までたどり着く。それでも急ぎすぎかも。」
「…意味わかんねーんだよ…君は…。」
地球は生まれた。ただ 宇宙の中に。それは物質として生じて、
生き物と言うフェイクをえんえんと うっそうと たぎらせた…。
愛しい薄い水色の空、悲しい紫色の海。すべてを生んだのはきっと聖書だろう。
そこにはインドのお坊さんが舌を出して泣いていて、きっと若い美少年なのだろう…か。
絶景より白いカフェで
イリヤはウィンナー珈琲を飲む。
袴姿の女子高生は色鮮やかな罪の色。
パキラが咲いた黒い心をしとやかに 窓辺の木々の破片に映し出す。
なんて 透明な黒色だろう。
イズヤのおかげかもしれない。しかし彼は少年愛者だが…。
「まあ いいか あいつは…単に女がきらいなんだろう…」
あっけらかんと笑う。
夕焼けと水色が混ざり、カフェのBGMになじんでは 無風の痛みを心地よく
想えた…。
束ねる




