とびたつ創生
嘆いた書物
フリクションライトの蛍光ペンが6本セット
ホソミはノートに板書をうつしている
「ああ、なんで先生はこんなに文字列を書きなぐるの…」
ぴえんと言いそうになる若人、一匹…。
これじゃ 書く順番が わからない。あっさりフレームシフトを生んでしまうだろう。
そうか 教師というものは 生徒を陥れたいのだ。
ミスをするチャンス、分岐して迷子になるチャンスを与えてやる。
そういうクリエイティブを生徒に与える罪深いインテリジェンスな年上の生命体、それが教師さん、なのだ……。
床に物を堕とす。それを踏む。腰が痛くなる。
人間は実に不便にできている。
たった一つの落下物が、たった一つの動線への落ち度が
くそだるいストレスへと未来には変わってしまうのだ。
ストレスへの分岐に、たったひとつのゴミが役割を果たしてしまうのだった。
生物の授業にホソミは黄色の文房具で、緑色のカラーページを眺める。
なにも起きない、化学反応。
ああ…教科書は退屈だなあ…
RNAとかDNAとか英語で書きやがって
日本語で言うなら どうなるのか 言ってごらん、と言ってやりたい…
「まあ、日本語訳もあるか。あたしが覚えてないだけで」
つぶやくホソミ。
ぬめっとした ヌメリカルかどうかわからないヌークリアなN、
N進数もその姿を目撃しない…
眼を持つのは人間だから。
あたしは四の五の言う… ✝
Δ
「四の五の言わないの…」
イズヤが
ホソミの顎をつかんで言う。エロい高校生男子…。
「べーだ…こうなりゃ四の五の言ってやる…」
「うん。言ってごらん。4とか5とか…天台4教義とか五時とか…」
「…普通にわかんねーわ…」
ホソミが目を細めて呆れて言う。
「君はオタクとしても変だから…」
そう告げるホソミ。
「ニルヴァーナ聞くでしょ。グランジの。涅槃じゃろ… んで法華はそうじゃな
ホッケでも食うでしょ ホッケ外でも海産だと北寄貝とかさ。ホッケー女子でも見ながら」
「うん 全部適当なこじつけだね。まあ ホッケー女子はわからんでもない…服がかわいいじゃん」
「…犯人つかまるといいね」
「どの事件の」
「全部の…」
「そらあ 無理じゃろ。ざっくりじゃのう…平和主義なのはわかるけどさ」
「ん……」
だれかが 美しきクライマなら 誰かが無罪…
そんな計算式がある…
イズヤはそう そらんじた かろんじた
まだ細い 色の浅い善い病みに その宵闇にぞ…☩
「ああ 五時だね」
きっと四季にて移り変わるだろう 容疑者さんたちの心の輪郭…
喜んだ皮膚の細胞




