君のための汗
泣いたら いたい いのち
低温のあたたかな耳から水がゆっくりとぬけていった
なにもかも 文字列にはできません……
あなたは ずっとわたしを支配するわ…
その嘘が うますぎて 地上へと沈んでいく
どこまでも高い孤独 くそ虚しいあなたの深さ…。
「なにも むだにできない」
イリヤが右耳に鉛筆をはさんで言う
「それじゃ 伝わらんでしょう」
イズヤが口をとがらせて、顎を両の手の上に置いて
のたまっていた…
「いいよ。今きみに伝えたから。」
「え。きも…」
イズヤは視線を右に動かす
自分と言う個体が「先輩」という文字列に対して萌えないように…
彼は彼なりに戦闘していた。間抜けで優しい戦争…。
イズヤは右手のあるいは 中指とか 人差し指に 意識を向けてみる…
少したったひとつの選択で 変わる人生…
ああ どこかの あなたに 会いたかった。
「きっともう会えません」
会ったことのない誰かに恨みの言葉を投げかける
まるで それが一番官能的な文字列だと 信じているかのよう……
我ながらキッチュΔ☩…
Δ
「孤独ってなんすかね」
ホソミがイズヤの左ひざに体重をすこしかけていた。
「え。ぼくがいまだ知らないものだよ…」
口説く上級生(学校は違う。そもそもイズヤは中学生ですらない…)
「ごめん。あたし。知ってます」
とってもにっこりなホソミ。
「今、この瞬間…」 「あなた、みてるとき、とっても」
すごく やわらかな笑顔。まるで 見たことない… ああ 天使って、こんなに
細くて静かでいとおしい 朴訥とした にくたい なのか…
「にくめないたい…」
「煮詰めない鯛…??」
「…いや そのほうが うまいわな…」
「ええ いろいろ …?あれ もしかして
うちら かみあってない…?」
「…うん」
ホソミの細い指をできるかぎり強い力で包み込み圧力を加える試み。
ひとつも痛みを与えずにすべてを 彼の全てをこわすぐらいに
想いを与えたい……
「ねえ…だれにもさ 無礼にもならずに 愛せないわ」
知ってる…ああ 言葉にならない
だから 君が誇りなんだ……
さびしくて笑う ひとみ




