弁当屋のユリイカ
甘美な十字架
ひとりたたずむ少年のくちには 変な靴紐
食用の靴紐などない
きっと質感を楽しんでいる
Δ☩空を見た
都会には 虹があるという。丁度二次に見えるらしい。
この世界はきっと三次元だというに…
慎重さが尊ばれる時代に無茶して勘違いする衝動性は希少性がある
リスクを取らないsmartなデザインが美しいし、その正解にイズヤは異論がない。
「ああ そらはきれいだな」
「ねえ ぼくのほう みてくれます?」
「いやいや 朝からホソミのこととか… 見れないって」
笑うイズヤ
「鳥ってうたうんだよ」
ホソミがのべた
「へー … そんなもんなのね」
イズヤはぼつぼつ言いながらゆっくりと歩く。
つま先からかかとに体重がシフトする瞬間瞬間にホソミの静かな心が突き刺さりやさしい雨にさいなまれている。
「こんな 風に」
口笛をふく ホソミ…
天空までは届かないその音色はまるで上空で反響しているようだ
鳥に 話しかけているのだろうか
鳥の眼には今 どんな色が見える?
彼の音色を聞いて…
そんなら おいらも鳥になりてえな…
イズヤはにへらと笑い上空を見た。
「ねえ ずっといっしょに いようね」
ホソミが イズヤの腕を取り やさしく微笑む。
「…そう願ってるさ ずっとね」
細く乾いた声を絞り出し 平気なふりして笑うイズヤ。
「…好きかも…」
幸せそうに瞼を下げて、そのまつ毛の長さが黒を反射していた。
イズヤは 何も言えない。腕に伝わるぬくみに 感謝していた。唯……。
ほっとすると もっとかわいい美少年…




