さすらったとしてやや好き
レベッカよりは羽ばたいて レンピカよりは輝いて
哀しい空を眺めていたホソミ
美しいイズヤの髪の毛を眺めるが
その心は一向につかめない
というより 彼には心があるのだろうか
とても人間とは呼べない奇怪なワードセンス
ろくでもない性癖…
なんで自分はこの人が好きなんだろう
取り消すべきか…
目の前のイズヤが 自信なさそうにチキンラーメンを食べている…
「うん うまい… 最後の晩餐はこいつだな…」
微妙にかっこいい ていの イズヤ
「咀嚼していてなにより」
ホソミがうっすらと親切に笑う
「おとしよりみたいに言わないでよ。高校生なのに」
「ぼく 中学生だから…」
かみ合わない二人はそこそこに 仲がよさそうだった
イズヤは強引にホソミの手を取る
「あ…」
ホソミが 静かに声を出す…。溶ける白い糸のように…。
何も言わない 言えないイズヤは 不器用に ホソミを見て
体を正面に向けて 向き合って… 音を紡ぐ
「…好きだ…」 照れ笑いをするイズヤ。
沈黙がこの世界のデザート。
砂が舞う 砂塵の楼閣で 君を待ってた気がする…。
「ぼくも って言ってほしいわけ?」
いたずらっぽく上目遣いをするホソミ。
ちょっとたじろぐイズヤ
「べ…べつにぃ…!」
「ふふ…なにそれ」
愛って何
空がもたらした世界一くだらない質問。
不必要な問いを この世界は永遠に奉じ続けるらしかった。
「甲子園とかあるわけ」
「あるだろ そりゃ」
「ふーん…。」
興味が無い、いや興味があるのに
おれたちは「まっとうな人間」からはそれた人間
イズヤはちょっとだけ悲しい眼をホソミに向ける…
「一緒だよ。おそらくずっと」
「あっそ… うそでも うれしいわ」
そしてつまらない本音を言ったホソミは
JRに乗ってノンアルビールでも飲みたい…と思っていた。
慣れ親しんだ天国のエアーズロック
切れかけた 油
雨降るバス停ロジック ☩




