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白い宵闇の路地  作者: まこた


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12/23

エレメンタルジョーカー☩

嘆きのキッス

挿絵(By みてみん)

苦悩を重ねてついた嘘の価値がゼロ円なら

呪いを吐いて向き合うキズ色の茜

ディテールがそろわない不協和音

君が地獄を囁いた…☩

無重力のつよがりが浮遊する空間社会で

いたずらな色痕を見つめる空虚なる光……


止まらないざわめく鼓動が しずかに hospitalのカバを連想させた…

電子音なのにとても小さくやわらかい…

自然のそれだけが 心を救うと 一体だれが定義したのか…


十字を切る白いパーカーの鮮やかな薄い色の髪の毛の女性は

たおやかな涙を心に焼付けて白く笑う…

鮮やかでエロティックに…

「あなたでは無理です」

静かな声でイズヤの鼓膜に音を届ける女性

「そうかな」 目を見ないイリヤは声も見ない。

「年齢があたしより年上なのは 認めますけど…」

「あなたでは真実にはとてもとても たどり着けないと…思います…」


戦争のあった時代 拷問のあった時代に

続いてきた 祈りと傷み クラシック音楽はそれらのつらい歴史をも

あるいは いや必ず吸収して この世界に静かに君臨している

それはハイソサエティの住人の所有物としてうけつがれ

舟歌などとは区別されがちである


やたら変人と思われているのか 厳格と思われているのか

イズヤもバッハぐらいしか知らない無知な少年だった。


感謝もさざめきも 風の音にかき消されていく

何もない墓地に 幽核の喧騒前世を映す阿呆な知性

赤い糸など古くから使い古されたわけじゃないのに…

文脈だけはコンダクターに支配されていて

それはたおやかな闇と言えばいいんですか  ?


その花束を抱いた白い少女はフーディーを着たりすこし甘めの服を着たり

幻想を男性に与えているけれど氷の心はしまい込んでいる。


隔離されたツインギターが顔を合わせることは無かった…

自分の心に直接触れてくるホソミの指を味わうイズヤは

白い地獄ならこんな場所で、 それなら簡単に受け入れれそうだ、と思った。

静に落ちていく幻想の音にすこしだけ 弦の歴史に思いをひそめる

きっとstringsには複数の意味があるんだろうな

糸と意図という文脈はオリジナルの英語には  無いのだけれど…


広い空間

本当は広大な大陸の どこかに自分の片割れが 呼吸をしている

気がした

アングロサクソン ノルマン ケルト タイ ミャンマー アフガニスタン

どこにソウルメイトとやらがいるのか厭世するイズヤは遠征しない

「いいんだ ここにいて ぼーっとしているよ」

「なんとインドアな…」イリヤがつっこみをやさしくいれてあげる…

ホソミのアテンションを自分の心にトレースさえすれば…

あるいは 彼をつなぎとめれる…?

誰も答えることのできない空虚な 問だった…

「ほらほら ぼーっとしてないで雑巾でふきな」

「いやいや あんたしないじゃん 掃除」

「いいのだ 上級生は神なのだ わははあ」

「言ってて恥ずかしくないすか…」

呆れるイズヤ。適当に騒がしいイリヤ

文芸部の部室は二人きりなのにかしましい。

「ほらほら 床に魔法陣でも描きながら真面目に掃除しなさい…」

「それ真面目ですか…」

どうも話がかみ合わない二人 イズヤからの評価はたしかにそうだった…。

でもそれこそ 関係が続く秘訣かもしれない。

間が抜けてない上司だと疲れるかもしれない。

「ああ 花瓶に花を飾ってるのは あんたの趣味ですか」

結構無礼な口ぶりでたずねるイズヤ

「そだよ  家では飾らないのかい きみんちは」

「…興味 ないかも…」

あったとしても慣れ親しむ文脈が無い それを無縁とよぶイズヤ。

意志が無いわけじゃない

道が無いなら意志が無い、と同義だと処理をするだけ。

厭な割り切り方、かもしれない


「いいにおいがするし ああ むずかしい話は無くて

季節を彩ってくれる。花はすきだな」

イリヤは小さく微笑んだ。困ったような顔だった。機嫌がいいようだ。


「…ホームセンターに行けば ありますよ…」

ぶっきらぼうに小さくつぶやくイズヤ

「ふふ…気にしてくれてるのかい ありがとう」

とだけ述べるイリヤ。花好きがホームセンターのガーデニングなどのコーナーを知らないわけが無いか…

イズヤはすこしだけ反省したが

総菜とごはんというか おばんざいでも 外で食べたいな、とか

関係があまりないことを連想の中で羅列させていた……。

挿絵(By みてみん)


囁きの黒炎

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