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[―――]


(重い、瞼が重い。体も重い。)


少しづつ重く瞼を上げるのも億劫な気持ちを振りほどき目を覚ました。


目が覚めたとはいえまだボォ〜とする頭をダルサの責か、重い右手で触ろうと動かすとプニっと柔らかい感触に気付く。


右に顔を向けると色白の少しピンク色をした美しく柔らかそうな谷間がそこにはあった。徐々に働いていなかった頭も働いていき目の前にあるのが女性の胸であることを認識した。


だが何故自分が現在進行形でそんな状況になるのか分からなかった。

働いてきているはずの頭が回らず直視し続けてこうちゃくしていると頭の上から低い女性の声だろうか、が聞こえてきた。


「おはよ、主様。そんなに僕の胸をガン見するなんて主様ってもしかして変態だったりするのかい?」


顔を声のした方に向けると濃く赤黒いまさに血を彷彿とさせるな頭髪だった。

寝転んでいる為よく見えないがウルフヘアーという物だと思う。


眼はオッドアイと言われる物だろ。

左眼は頭髪と同じ濃く赤黒色だ。右眼は光を反射するより吸い込むかの様な黒く暗い漆黒だった。


特徴的な髪の色・オッドアイの眼。俺は段々と[昨夜何が起きたのか、あのゴブリンに何をされたのか、目の前の女が誰なのか]を悟りだした。


俺は俺の横で寝転んでいる女に気付かれずこの状況から逃げ出す方法は無いかと完全に動いていない頭を回転させ考え始めた。


そんな矢先に俺は心底目にしたく無い物を視線の中に捉えてしまった。


俺の首元辺りのシーツから恐らく背中辺りのシーツまでに赤黒い何かが固まって染み付いた後があった。俺は女の顔へ視線を向けると女は笑っていた。


女の眼の中にとても怖がり今にも泣き出しそうな子供が写っていた。

子供が俺だと理解した時、俺の大事な何かがバッキ、バキバキと音を立て粉々に砕き散った。


「ヒィギャーーー!」恥だとか、女に気付かれない様にとか構わずに「ハァーーー!」ただただ叫んでいた。


女が寝転んでいるのとは反対側の方のベットサイドに転げ落ちる様にしてベット上から離れた。


落ちたいきよいが強かったのか背中と後頭部を壁にぶつけた。

痛みが襲ってきたが一刻も早くこの部屋から出たい思いで部屋の扉へ這いずるかのようにして扉に向かった。


やっとの思いでドアノブに手を付けて回そうとしても回らない ガチャ あまりの恐怖にうまく最後まで回せない。


ガチャガチャ、ガチャガチャガチャ


無意味だとも言うようにドアノブが音を立てる。

早る気持ちの責で一つの動作も上手くいかない。


「!」


ベットから何かが降りてくる気配がした。

そんな者は何かは分かっていた。

しかし俺は後ろを振り返り、振り返った事を後悔した。

そこにはあの女が立っていた。笑顔で何処か悲しそうな顔をして。


「主様、そんなに怖がらないでおくれよ、僕は主様に危害を加えないよ。

それに僕も女の子なんだ、愛した人にそんな目で見られたくなよ」

女は最初の方は俺を見ていたのに、最後の言葉を言うときは下を向いていた。


もちろんこうやって油断させてまた喰い殺そうとしているのかもしれない。

それに女の事は信じられない。

でも何故か俺は目の前の者が悲しい顔をするのは間違っていると思ってしまった。


「は、話を、しよう。

お前はそこから動かずにだ。勿論魔法も物理的な攻撃も攻撃以外もしないのならという条件でだ」


言った後で気付いた(相手の方が有利な状況かつ主導権も握られているのに条件を出すとかつんだな)と。


怖がり過ぎて冷静になり始めた精神といつも以上に働いている頭をフル動員して考えていると目の前の者は笑顔になり。


「うん、それでいいよ!僕は主様と一杯お話をしたいから!」


一瞬、見惚れてしまいそうになりながらも目の前の者[刻星]との話し合いが始まった。

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