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玄関先でのやり取りの後、俺は彼女に帰宅後洗面台で手を洗い口をゆすぐ事を言葉と実際にやってみることで教えた。その後も部屋を案内と入ってはいけない部屋なども言葉とジェスチャーなどで教えた。動き回ったからなのか、彼女と俺の腹の虫がグゥ〜と鳴ったため早めの夕飯を二人で食べた。夕飯のメニューは昨日から圧力鍋などでトロトロになるまで仕込んでいた豚の角煮だ。二人で圧力鍋一杯にあった多くの塊肉を全て空にし、二人して椅子から降り床に大の字で1時間程動くことができなくなった。

残るはトイレの使い方とお風呂場の使い方・洗剤の使い分けを教えるだけになった。のだが、彼女は女性という事もあって俺は頭を悩ませていた。何せ彼女はモンスターであるため言葉が通じないのだ。確かに『他のゴブリンより人の言葉を理解している節はある』

ただ理解していてもそれは些細な違いでしか無いためやはり教える際は言葉以外の事でも教えないといけないのだが…

(俺が教えて良いのか教えれる者は俺しか居ないとは言え、良いのか?)

と何を今更と言われそうな事を考えていたが段々と成るようになれと投げやりな気持ちになり、彼女にトイレとお風呂の使い方と洗剤の使い分けを教えた。

なんとか彼女との夢のようなお風呂タイムを終え、彼女に服を着せた。俺も服を素早く着て、二人して俺の寝室へとやってきた。俺の寝室は、寝室の大分部を占めるダブルベットとダブルベットの横に置いてあるサイドテーブルしか無い部屋だ。他の人が見れば寂しい部屋だと言われそうな寝室である。

そんな寝室に着くなり彼女は俺が普段から使っているダブルベットにはしゃぎながらダイブしていた。俺はその姿を見て気を緩めたのか、はたまたモンスターとは言え異性の裸体を見て時には触れた衝撃を今更ながらに感じたためか俺は


彼女、『突然変異体のゴブリンのすぐ近くで鼻血を出してしまった』


俺が鼻血を出した事を彼女察知したかのように、彼女はベットに体と顔を埋めた体勢でピタッと動かなくなっていた。彼女の変化に気付かずにベット横に行き、サイドテーブルの上に置いているティッシュボックスからティッシュを取った。

ティッシュで無造作に鼻血を拭き取り、別のティッシュを千切って鼻に押し込んだ。

(不格好なやり方だけど良いか…)

俺はそこでやっと彼女がこちらを厳密には俺が持つ俺の血が染み込んだティッシュを見ているのに気付いた。

俺は確認とばかりに血が染み込んだティッシュを右に左に上に動かしたら、それに釣られて顔が右に左に上にと動いた。顔を動かしていた時に口を半開きにして涎を垂らす姿は何とも愛らしく思えたほどだ。

俺はふとある事を思いついた。「血を飲みたいか?」とティッシュを捨ててベットに乗り彼女に問いかけた。「ヴィウ!」と彼女も乗り気で頷いた。ベットの中間辺りまで行き、そこで俺は仰向けに寝転がり彼女に手振りでお腹の上に来るように促した。恐らく第三者がこの光景を見ればキモいなど言われるだろとはこの時の俺は何も考えなかった。

彼女も促されるまま俺のお腹の上に乗った。俺は右肩の肩口を服から出し、指で首と肩の間を指し。「直接吸っていいよ」と彼女に伝えた。

彼女も[何を言われたのか自分なりに理解したようだ。]彼女も俺のお腹の上でうつ伏せになり首元に顔を近づけてきた。

風木先生が言っていた事も忘れて、俺は彼女に『名前』も贈ってしまった。

「お前の名前は刻星コクセイだ。」

その瞬間、彼女もとい刻星は豹変し俺の首元に喰らいついた。最初俺は刻星から何をされたのかわからなかった。でも次第に刻星が俺の首元を噛みついて血を啜っているのではなく血も肉も骨にさえ歯を立てていると分かった途端耐え難い激痛が全身を巡った。

「グゥァァーーーーーーー!!!」

首元から全身を巡る激痛から逃げようとするが痛みと刻星がそれを許さない。

バキ ボリ ブチブチ

刻星は俺を貪るかのように骨に立てていた歯に力を入れ血肉と一緒に噛み砕いた。「―――!!」

何も叫ぶことさえ出来なかった。ただ耐え難い激痛と自分が喰われている事しかわかない中風木先生の「俺達多種多様な[人類]と違いモンスターは言葉を話さず力が全ての生き者だ。強ければ弱い者から奪う。食料も・住処も・果ては命さえもな。」この言葉を思い出した。

(ちっくしょー。し、し た ねー)

消えていく意識・命の中最後に

(か く な た た)

そお思った時、微かに低い声が聞こえた。途切れ途切れの声は

「おや  、あ  様」

言い終わった途端意識が途絶えた。

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