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11年程前、まだ本倉 海の家族が生きていた頃の話し。
彼と当時から龍帝の二つ名を持っていた龍宮院 晴龍が出会ったのは本倉 海の曽祖父母が開業した 旅ノ倉 のお客様専用の玄関だった。
本倉 海は祖母に連れられ 旅ノ倉 で行われる宴会の為訪れた龍宮院家を迎えていた。
当時の海は何も分からずに来たらたまにお菓子などをもらえたので付いてきていた。
海の祖母と晴龍以外の龍宮院家の大人達が挨拶している側で屈託のない、いかにも子供ですという笑顔をしていたのが当時7歳の晴龍だった。
その後大人たちは「会場の事で確認してくるから晴龍お前と海君とで遊んでなさい」「お利口に待っていなさいね海」と大人達が言った言葉に海は「はい」と返事をするだけに対す晴龍は「はい、わかりました!僕も海君といっぱいお話したいので嬉しいです!」と心のそこから無邪気に言っているという様に返事した。
大人達が去った部屋で晴龍はモジモジとして今にも話したいという風に立ち、海は祖母からもらったビー玉程の丸いラムネを口に1つ1つ放り込んでいた。
「か、海君。僕とお話しよ。君とお話したいんだ。」
口の中でラムネを転がし甘い甘い味を堪能している時にかけられた声、海は少し腹を立てた。そして何より(なんでコイツは嘘しか言っていないんだ。それに行動も嘘っぽい!)となんでか思った。
勿論思ったが口に出さなければ良かったのだ。だが海も7歳の子供に空気をよんで交流するというのは少し酷な話だろ。
「お前、俺と話したいなんて嘘だろ!さては嘘しか言わないんだな!」と言ってしまった。
それを聞いた晴龍はいつもなら[そんな事ないよ]とか言っていたところだろう。だが晴龍もまだ7歳の子供、家族が忙しいと分かっていてもかまって欲しいという思いがあるが言い出せないという葛藤がありストレスが溜まっていた。
そんな時に海に言われた言葉、厳密には「嘘しか言わない」それが頭にキテ怒ってしまった。
「君に何が分かるっていうんだ!」
それを聞いた海は怯え泣いてしまった。
泣く海を見て晴龍も泣き出した。2人の泣き声は次第に大きくなり通りかかった仲居さんに見つかり宴会会場に行っていた大人達が血相を変えて戻ってきた。
ただの子供の喧嘩だろうという事で話は落ちついたが、海・晴龍共に少し雷を落とされたりもした。




