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2者面談から半月経ち道路には蜃気楼が発生してしまう程の暑さが到来し、俺にも最後の夏休みが到来した。
終業式の日に宿題を終わらせた俺は今現在木刀製作にのめり込んでいた。
「海ーそろそろ僕をカマってくれないかい?この頃木刀に付きっきりで僕は木刀に嫉妬してしまいそうだよ」
木刀製作の為に使っている工房に刻星が扉から顔だけ出して要求してきた。
祖父が旅館に飾る小物などを作る為に旅館の敷地に建てた工房だった為、色々と道具や窯なんて物も揃っていた。
刻星のそんな姿を見て俺はクスッと微笑み「分かったよ」と刻星のあまり見ない可愛いところに負け工房に入るように促した。
「今回の木刀は何本目なんだい?」
「う~ん、5本目かなー、今回のはいい感じに作れているよ」
この半月で4本を手掛けるなど普通はなかなか出来ないと思うが祖父の工房と無学無練無上の効果あっての事だろ。
「前の木刀はいい出来だと思ったんだけどな〜、何がいけなかったんだい?」
俺は前回制作した木刀を傘建てから取り出した。その木刀を見て、確かに良く出来た木刀だったが制作途中に刃先のところを少し削り過ぎてしまい良い形とは言えなかったからと刻星に答えた。
「そうなの?よく出来ていると思うけど、海がダメだというならダメなんだろうね」
そう言いながら俺の手から4本目の木刀を掴み取った。
「ま、ただ俺の拘りなだけだ」
俺も掴み取られた木刀を手放し木刀を掴む刻星を眺めた。
「それはそうと刻星、来月いっぱい東京の私立高校に夏季特別講師として行くんだったよな?」
刻星が先ほど甘えてきた理由を予想し問うてみると刻星の顔がみるみるリスの頬みたく膨れ、可愛くなった。
「そうさ、なのに海は僕を構わず木刀にばっかり構って僕はご立腹なんだ!」
頬を膨らました顔をプイッと反らし外では見せない可愛い姿をしてくるもんだからたまらずに、はにかんでしまった。
「分かった分かった。じゃあ、ちょうどいいし三時のおやつを食べようか?」
「なんだか海に良いように弄ばれた気がするけど、今日のおやつは何?」
クスクスと笑いながら「バトンドショコラだよ」と答えてやった。
そして2人して工房から出ておやつを食べに自宅の方へ向かった。
[東京か、十中八九あの腹黒の高校だろうから木刀は良いのを作っておきたいな]俺は心の中で呟いた。




