③
「!」
(モンスターだとしとも言って良いことと悪いことがあるだろ俺ー!)
モンスターに対しても色々アウトな事を言ってしまった事に俺は恥ずかしさのあまり1人悶えることになった。
幸か不幸か俺の後ろから眠たげな声が近づきながら掛けられた。
「おーい、そこの君〜決まったか?それとも気になるモンスターでもいるのか?」
俺はこれ幸いと眠たげな先生の方へ振り返り返答した。
「先生、このゴブリンもテイム出来るんですか?他のゴブリンとは違うみたいですけど。」
先生は俺の肩口から例のゴブリンを見て。
「あ~、このゴブリンもテイムの為にここに来たゴブリンだな。でもこのゴブリンはやめておいた方が良いと思うぞ。」
俺が困惑気味に先生の顔を見ていると先生は続けた。
「いゃ〜まぁ、俺も冒険者ギルドの職員の方に聞いただけなんだがな。体色でわかると思うがそのゴブリンは突然変異体だ。だが力などは普通のゴブリンと大差ないらしい。」
俺は突然変異体なのに力は普通のゴブリンと大差ないなら何故他の子はこの子と従魔契約を結びテイムしないのか、また先生はこの子を薦めようとはしないのか?と疑問に思っていると先生がその答えを教えてくれた。
「俺が薦めないのは1つ理由がある。突然変異体だからなのかこのゴブリンは血を好物としているらしい。それ以外も普通に食べるみたいなんだが、一番の好物はやはり血みたいだ。君以外にも数人かこのゴブリンを気になたってた子も居たけど、今の話をしたら怖がってテイムしたがらなかったていうのが薦めなかった理由だ」
血が好物とは吸血鬼の素質でもあるのかなと何とも場違いな感想を抱いたまま檻の中の子を振り返り見た。
「―――」
「どおした?」
俺は先生の方に向き直り、先生の目を見て。
「先生、僕この子と従魔契約を結びたいです。」
真剣な顔をして先生に告げた。
「それは良いんだが何故だ?」
先生は心底不思議そうに俺に質問した。俺は先生に「何となくですよ―」と少しオチャラケた態度で答えた。そしたら先生も
「まぁ、そんなもんだよなー」
と信じて「冒険者ギルドの職員の方を呼んで来るから少し待っていてくれ」と言って離れていった。
俺は膝を床につけ、檻の中のゴブリンと目を合わした。ゴブリンは驚いているからなのか[嬉しい]からなのか目元に透明な雫を両目に溜めていた。俺は指でゆっくりと優しくその雫をぬぐてやっり、俺はぎこちなくだが優しく微笑んだ。ゴブリンも何処か嬉しいそうにはにかみながら笑った。
ゴブリンの笑顔を眺めながら先程先生に言った偽りの理由ではなく本当の理由を思い出していた。
(モンスターだからと言え、あんなに気丈に、何処か寂しくて悲しい顔なんてさせるのは間違ってる!!)




