表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/33

第2話 平穏の中の闇 1

自分に関係ない問題に首を突っ込むことほど愚かなことはない。

 明哲高校ボードゲーム同好会会長こと生沼先輩について知ったのは高校入学から数日後にあった部活動紹介のオリエンテーションだった。


 部活動紹介自体にはまったく興味がなかった。

 なぜ貴重な時間を他人のやる気や性格に左右されることになる部活動に使わなければならないのか私には理解できない。

 大体家庭の事情で実家ではろくに勉強すらできなかったので、ようやく離れられた今は勉強で手一杯なのだ。


 そんな状況なので部活動紹介を聞き流しながら直近に勉強した内容を頭の中で復習して、理解が足りない部分の洗い出しをしていた。


 配布資料に乗っていた部活動の紹介が一通り終わり、ようやくオリエンテーションが終わるかと思ったところでボードゲーム同好会の紹介に立ったのが生沼先輩だった。

 どうやら正式な部活ではないのに、無理を言って参加したらしい。


 生沼先輩は見た目は真面目そうな人という印象だった。

 顔立ちは比較的整っていて、身だしなみにも気を遣っているように見える。

 話すときに少し前のめりになる癖があり、声はどこか透明感があった。

 でもそれ以外は特に目立つところのない普通の人だ。

 それだけだったら何の興味も持たずに終わるはずだった。


 ボードゲーム同好会は同好会とはいうものの、彼女一人で活動しているらしい。

 活動とは?

 一人ではボードゲームも何も成立しないではないかと思った。

 そんな活動を彼女は少なくとも一年間続けているらしい。


 どんな気持ちだったのだろうか。

 つらくはなかったのだろうか。

 ただ活動の紹介を続ける生沼先輩の姿は堂々としていて、楽しそうですらあった。

 流し聞きしながら私ならそんな環境で活動を続けて、ああいう風にはふるまえないだろうなとぼんやりと思った。


 村尾さんにボードゲーム同好会に体験に行かないかと誘われたときにまずはじめに思い浮かんだのそんなことだった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ