エピローグ1 ねぇ今更なの(怒)今更気付くのっ!?
短いけど、いいよね?
いいよね?
もうそろ3章は幕を閉じるんだから!
「地香。無茶苦茶過ぎでしょ、ラリアットで敵将倒すかと~プロレスごっこは廻とだけやっとけば」
「えぇ~~~っ!廻私の嫌いな関節技ばっか掛けてくるんだよっ!こうっ、腕の関節をへし折る感じで!」
「やってたのっ!?いつ?」
「中二の時に、何か下らない理由で喧嘩になって…その時に流れプロレス始まってさぁ~結果的に私が勝って事なきを得たんだけどさ」
「それ…多分僕が熱出して休んでた時にやってたのかな?あぁ~見たかったなぁ~」
「その時は、優衣ちゃんが付きっきりで看病してたんだよね?良い妹じゃんっ!優になついて離れない愛犬みたいで可愛いしなぁ~」
「優衣…今頃は病んでるだろうなぁ」
決着が付き、ナーフェルはあの悪魔の呪縛から解放された。その直後に地香は力を使った反動で眠ってしまったが、ナーフェルの助力の元こうして医務室で治療を受けさせて貰っている。
そして翌日の昼頃に、地香は何事も無かったかの様にノホホンと起き上がったのだ。それ看病していた優は然して驚かずため息ばかりをついて雑談を交えながら皆の到来を待っている。
「だよねwだってブラコンだし、愛情なら美里にも負けず劣らずだし…何なら後追い自殺したって可笑しくないしね」
「言うなよっ!ここにまで来たらどうすんだよっ!」
『もし、お兄ちゃんが死んでしまっても安心して!その時は優衣も一緒にお兄ちゃんの所に行ってあげるから。だからね。お兄ちゃんは一人になんてならないから、ねっ!』
(ホントにやりそうだから困る。そして、あの女神様の手違いとかでこの世界に来られたらもっと困る。こう…どう反応すればいいのやら…)
「まぁその時は熱ぅ~い兄妹の愛のある抱擁をしてあげればいいじゃない」
「まぁ求められたらしてあげなくもないが…」
そんな雑談をし続けていると、颯爽とネリア達は地香の医務室へと駆け寄って来た。どうやら地香が目覚めたと聞き飛んでやって来たのだろう。
「チカさんっ!無事で何よりです…」
「わぁお!スゴい回復力」
『チカ様。お目覚めの所悪いのですが、ナーフェル様から言伝が』
「ん?何々」
『「チカ殿が目覚めた際は医務室に居る医師に話を通せ。直ぐに使いの者が貴女方を宴の席にて案内させよう。我が国を救ってくれたチカ殿と勇敢なる女性達に直に感謝と謝罪を述べたい…………と、オマケのオス二匹も一応」と申しておられました。もう、医師の方はチカ様が目覚めるや否やすぐ連絡して下さいました』
それじゃあ、もう間もなく使いの人達が来て私達を宴の席に呼んでくれるだろう。なんだがワクワクしちゃう。と言うか今更気づいたけど…ニエンティちゃんの姿見えない。これは一体…
「地香。ニエンティは今ね、お姉さんと一緒に居るよ」
「そう…なら心配ないね!」
今頃は、ニエンティは嫌々ながらも実の所は尊敬の念を捨て切れない姉のナーフェルの元で真の“姉妹の感動の再会”をし、私達の様に他愛のない話に花を咲かせているのだろう。だったら、私達から言うことはないかな。
姉妹との時間は掛け替えのない大切な物なのだから。
「でもさ、大丈夫かな?」
「何が?」
「だってお姉さん。重度のシスコンだったし…恐らくニエンティちゃんもそれを後々知っちゃってるんじゃないかって僕の勘が騒ぐし…」
そう合ったちゃってるのでどうしようもないのだ。
そして彼らは後程来た使いの者に先導されて宴が開かれる大広間まで歩いて行くこととなる。
☆
静寂
この姉妹の間に存在するのは、それだけだった。
妹と姉は、兄妹喧嘩…この場合は姉妹喧嘩と言えばよいのだろうか?(まぁそんな言葉を聞いた事は少ない、てかないけどさ)そんな事になった直後の様な空気が、ダブルベットと豪華なタンス、机等の必要最低限の物しかない空間に漂っているのだ。
こんな空気に、姉は耐えきれる筈も無かった。
(嗚呼…これ絶対あの糞野郎のせいで記憶戻っちゃってるパターンね。…………あのクソ〇〇〇がぁぁぁぁぁ!?何やってくれてんの!目茶苦茶気不味い。気まず過ぎて死ぬわ。これじゃあ私のかわゆい妹から無視されんじゃんっ!ゼッテェーーー侮蔑の混じった眼差しで私の事をこれから毎日見てくんじゃんっ!そうなったら自殺だ!自殺。こんな世界もうイヤダァァァァァァァァッ!!!)
姉の心は狂気狂乱の嵐。
痴態を妹に知られ恥辱と不安に埋もれ気が気でないのだ。もう精神崩壊して終わる寸前まで追い込まれておられるのではと思う程、心が疲弊している。
だが、だがだがだがだがだがぁぁ!!
妹の方はどうやらそれ処ではなかった様子っ!
(嗚呼、事が一段落して落ち着いた今だから解ります。この後に開かれる宴であの人とはもうお別れ。彼と離れてしまう。嗚呼、今だから自覚できますユウさん。チカ様と一緒にいた貴方様の姿を一目見たときから気になっていたのだと。これって…一目惚れというやつなのでしょうね)
今になって、今になってだ。彼女が優に恋心を抱いていたという事実が判明しました。(よしっ!処すっ!)
今更な気もするが自覚するのに時間を掛けたのだろう。この宴が終われば、優や地香達がこの国に居座る理由…私が居る意味がもう無くなってしまう。もう…彼といられなくなってしまうとさえ思う。
そんなのは嫌だと、私の中で叫んでいる。ならば…行動は一つです!
「なぁニエン―」
「私っ!この国を出てユウさん達に付いていきたいんですけど!宜しいでしょうかっ!?」
「ティ…い?は、ハイィィィィィィィ??」
何とか場を和まそうと小粋なジョークでも言おうかと口を開いた姉の言葉を遮り、妹は…
突如として姉の頭上に爆弾を投下してみせた。
このとてつもないインパクトを持った爆弾発言を前に…
姉の頭の中は、焼け野原の様に燃え尽き真っ白となった。
次回…
修羅場、不可避。
優…恐ろしい子っ!?




