7話 面倒事は他人に押し付けてくスタイル…
約2週間ぶりですね!
はい、更新致しました!
廻…もう限界です。
廻「サラバダー」ヾ(´∀`*)ノ
俺の決意は、今日中にやれるだけの協力をした後に翌日には報酬を丸ごと戴いて暫くトンズラこく事に決定している。
「よしっ!お前らの考えは分かった、だが、それは幾らお前らがドチートであっても無謀にも程があるからだ!優は女相手だと魔法はダメダメだしそもそも入国なんて許されないだろう。地香だって…重力操作は体に負担掛けてんだろ?」
「うっ!?どうしよう…」
「知ってたんだ…」
当たり前だ。俺は誤魔化されない。アイツらの健康状態は一目で分かる。優は女性相手の対策に近接戦闘と剣術の指南はしてはいるが…まだ人並み程度。鍛練を積めばかなりの素質だが、その女性相手がもしも接近戦タイプだったりした場合はアイツは苦戦を強いられるだろう。
地香は、一見アイツの重力操作はドチーム中のドチームだ。ちゃんと鍛練を怠らずにしたかいあってある程度は可能だが…地香の身体に掛かる体は残念ながら軽減しない。本人は隠してるつもりだがバレバレだっての。
「だからだ。一度王宮の方まで出向いてアルト達を捕まえてこい。いいな!」
「おっけぇ!」「任せい!」
「あの…メグルさんは?」
「俺も付いてってやる」
アルト達の成長も視野に入れて、出来る限りの事をしとかなきゃならない。優達のバックアップが出来るかどうか…
「ホラ、善は急げだ!走れ!」
その言葉は…
決して優達の為だけに言った言葉ではない。
☆
アルト達が最近籠っている場所は王宮近くの衛兵の訓練場。そこでは、王都の平和と安全を守ってきた優秀な兵士達が日夜訓練に明け暮れている暑苦しい場所でもある。
そんな勇猛果敢な猛者が多い場所に、アルトは己を磨く為に赴いた。
何だか…アルトは宝庫の誰も手を付けてない奥に眠っていた世界に1つしかない神が創造した伝説の武器《八大神器》の1つが独りでに目覚めアルトの元まで姿を現し主として認められと何とか…
…と言っても、その手に入れた《八大神器》が俺達の世界で言う透明マント的な物だと知った時には、アルトは落胆していた。
「もっと…どんなに使い古しても錆びず傷付かず絶対に破壊される事の無い剣だとか。どんな攻撃であろうと何人たり傷を付ける事すら出来ない無敵の盾だとか。どんなに距離があっても、一度狙いを定めて矢を放てば一片の狂いもなく敵の急所を付けちゃう的なチート弓矢とか期待してたのに…」
どれもこれも一応は実在してると言われる《八大神器》だが、この国には1つしかない。
けれども、アルトは与えられた物で今の自分に出来る事を自分自身の頭で考えてみたいと言い出したので、この最近は顔を見ていない。
成長出来ているだろうか?
勇者(笑)から“(笑)”が外れる位には、勇者らしくなっているだろうか?
アルトが手にした《八大神器》は、勇者であるアルト本来の目的。魔王討伐において最も重要な物となる。伝承では、魔王討つ為に勇者は人間の限界点を幾度となく越え旅の最中に見つけた神が人間達に賜った神自らの手で造り上げた最上級の八つの武器、つまり後に《八大神器》を手にし魔王が君臨する世界への扉を開き魔王の元へ赴く。そして、強大な力を持ち魔族を束ねる邪悪の根源でおる魔王を見事に討つ。そう言うシナリオらしい。
つまり。《八大神器》集めは今後のアルトの新たな課題だと言う。
何故その《八大神器》であるマントが、今になってアルトの元に来たかと言うと…
「何でも、以前から僕の存在を王宮にいる間は感じ取っていたが余りに勇者としての力が足りないから力を貸そうとさえ思わなかった。…らしいんですが、今は前よりマシになってるしそもそも宝庫の中は埃っぽくて衛生面の理由で力を貸しに参上したとか…これってら素直に喜べばいいのでしょうか?」
…と言っていた。
まぁそんな事はさておき、そろそろ訓練場に着いたと思ったら…そこには、ボロ雑巾の様な状態の無数の兵士が地面に横たわっていた。
そしてその中で立っているのは前回よりは面構えがマシになりマントをたなびかせているアルトと、いつもの可憐で清楚正に聖職者って感じの白色の修道服ではなくそこいらに転がっている兵士達のボロい皮鎧を見に纏い身体中砂やらで所々汚れているもう武闘家にジョブチェンしたんですかって思う位に逞しくなったネリアだった。
「おぉ!師匠ぉ!!また会えて光栄ですっ!」
「うふふっ…メグル先生、お久し振りです。お時間がおありでしたらまた武術の御指南を………って!?ゑぇぇぇぇ!!!ユウサマに、ひ…ひひひひ引っ付いている雌餓鬼は一体!誰なんですかぁ!!!」
俺達の存在を気付くや否や、相変わらずの調子で俺達を出迎えるアルトと…さっさと事情を説明しないと事態が悪化しそうな感じになってるヤバいオーラをぷんぷんも匂わせるネリア。
「おい…コイツと優は、今はまだお前が思ってる様な関係じゃないぞ。ただ、優達が持ち込んできた面倒事って所だ」
「―っは!?そ、そそそ…そうなんですねぇ!どうやら嘘を付いてはいない様で何よりですが…“今はまだ”とは?」
「めっ!?廻!!余計なの付け足さないで!?」
「悪気があるから謝らない!」
「ユウサマ~ちょっとぉ、奥でお話でもぉ~フフフフフフフフフフフフフフフフ!!!」
「ヤメテヤメテ!不気味な声出しながら近寄らないで!いや、別に嫌ってる訳じゃないけ―」
「問答無用です。エイッ♥️」
ネリアは優に向かって、地面に転がっている身長半分辺りの斧を片手で持ち上げ襲い掛かっていった。
そんな事になったら、流石の優も全力で…死物狂いで逃げるしかない。
「イヤイヤイヤイヤ!刃物はダメダメダメダメ!ちょっ!冷静にぃ~~~~!」
「私は冷静です。冷静に、如何に貴方からどうやったら私に好意を持って接してくれるか…それにどうやって素直に貴方の口から話を聞くかを考えておりますのよ!」
「前者に関してはそ~ゆ~態度を改めたら考えなくもぉ~って!?素直に答えてる場合じゃないやぁぁぁぁ!!!」
…あのバカップルも引く2人のやり取りをスルーする事にし、俺は久々のステータス公開コーナーでもやっていこうか。
今回紹介していこうと思うのは、勿論アルトとネリアだ。(ドキドキ!?初公開!?)
アルト・ラーケンス
種族:人間 性別:男
固有能力【限界突破Lv35】
称号【オル・ア・リーナスの勇者】【半熟な勇気】
詳細
【限界突破Lv35】:人類を守る為に与えられた人間としての限界を越える為の力。唯一のレベル制度。倒したモンスターの強さにより得られる経験値が定められ、一定以上経験値を得ればレベルは上がる。上限は存在しない。更に、レベルが10ずつ上がるごとに補助能力が付与される。
*補助能力
“脚力強化Ⅰ”“筋力強化Ⅰ”“体力強化Ⅰ”
【オル・ア・リーナスの勇者】:この中立界の人類の守護者。勇者である証明。固有能力【限界突破】の加護を賜るに相応しき器。
【半熟な勇気】:芽生え始めた勇者としての使命感。危機的状況下で勇気が通常時よりも増す恩恵。
ネリア・グランティーア
種族:人間 性別:女
固有能力【上級神聖魔法+威力増大・範囲拡大】
【クラスB魔力量+魔力超回復】
【神聖領域“穢れ無き楽園”】
称号【恋せし最強乙女】【愛の神からの加護】
【一国の姫】【ヤンデレ女賢者】
詳細
【上級神聖魔法+威力増大・範囲拡大】:上級までの神聖魔法を幾つか扱う事が出来ると同時に愛の神からの加護で、神聖魔法の威力が上昇し公開範囲も通常より拡大する。
【クラスB魔力量+魔力超回復】:クラスB相当の魔力量を保持すると同時に愛の神からの加護で、魔力の回復速度が通常よりも速くなる。
【神聖領域“穢れ無き楽園”】:この領域を展開しこの領域内に入れば、自身が仲間と認識している者以外の侵入を何人たりとも拒む。この領域内では自然治癒、魔力回復、疲労回復、状態異常回復、精神汚染の浄化作用等と全能力値が上昇する。
まぁ大体がこんな所だ。アルトは中々だが、ネリアが普通にチートで驚いたわ!何か神様の加護とか貰ってるし…
おっと!そうだった、目的を忘れる所だった。
俺は今の内に事の顛末を皆に話す事にした。
☆
翌日の早朝。
俺は荷物を纏めて家の扉にゆっくりと手を掛ける。アイツらがぐっすり寝ているのはもう確認済み。後は注意を怠らなきゃいい。
そして、後の面倒事の処理はアイツらに任せるとしましょうか。
『了解ですっ!多分、街中には入れないでしょうが僕は皆さん護衛に徹します!』
『ユウサマのお願いならば仕方無いですねぇ!ですが…勘違いせずにそこのエルフの女狐!貴方の為にではなくユウサマの為だけに私は動いているのですから!』
アイツらも(俺が途中で抜けると言う事は伏せて)快諾したし…
『しょ~がない!私もそろそろ腕が訛りそうだったし、面白そうだから付いていくね♪』
『彼女が行くと言うのなら私も同行せざるを得ませんね…』
エナメルやフレシアスにも一応声を掛けてみたが(勿論俺が途中から抜ける事を伏せて)すんなり了承した。
さて、ゆっくりと扉を閉めた後に冒険者ギルドに寄りますか。報酬~♪報酬~♪
☆
「はい。これが今回の報酬となっております。中身の確認をお願いします」
確認って言われても、俺は人の心が一応読めるからちゃんとリナさんがキッチリ報酬分を渡してるのは知ってるけど念の為確認する。まぁ案の定大丈夫だった。
「うんうんうん…オッケーオッケー!それじゃあ行くとしますか…」
「あの、お食事の件ですが…一ヶ月後にはギルド長から数日休暇を貰えるとの事でその時にでもどうですか?」
「えぇはい。じゃあ最低一ヶ月後には顔を出しに来ますね」
「では、お元気で」
俺はリナさんに無言で一礼をし、それから門の方まで足を運ぶ事にした。途中で早期に開店する店に入って朝食は取るがな。
「さて…肩の荷は降りた降りた!これで自由だ」
とは言いつつも、何故か肩が全然軽くない。不安で一杯になっている俺の心。
この時の俺は、どうやら仮初めの自由の愉悦感に浸っていたに過ぎないのを理解してはいたが、頭がどうにも受け入れていなかったのである。
そんな複雑な思いのまま俺は門をくぐり抜け、登り始める日の光に照らされながら今後の事を考えて前を向くのだった。
遂に自由の身となった廻。
だが、そんな平穏な時間がいつまでも続くわけがない。後に、彼は思い知るのさ。
時を同じくして、廻が突如消えた事に驚きを隠せない一同だが、優達の決意は変わらずそのまま彼らは彼らのやりたい事、成すべき事の為に前を向く。
こっからは地香サイドが主体になります。
どうぞお楽しみに!
後、投稿ペースを少しずつ戻して行きますので!




