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闇鍋・短編集  作者: ケイオス
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おぢさんの昔々話とりとめなく

『存在しない街の記憶』よりインスパイア。

 注)おぢさんの地方の場合なり。

 おぢさんの~おぼろな記憶と父母からの話より。


<戦後の昭和、田舎>

 *自家用車は無かった。

 *馬は居た、農耕馬だ。

 *買い物、人が生きて行くには消費材は何らかの形で購入しなくてはならない。

 主要な道路、と言っても田舎道の砂利道、田畑の中にポツネンと有る小さな家が商売をしていた。

 売っているのは~、醤油、煙草、石鹸、それくらいだろうか?、味噌はこの時代、大抵の家・農家では自作していた。

 冬の積雪の季節に為ると、馬橇に出合った子供達etcは乗せてもらったと聞く。

 ちなみに、砂利道の高さは低く(上下水道が地下に無いため)、水田のあぜ道程度だった。


<360CCの車が庶民へと出始める>

 *自転車がそれなりに広まる。

 日常のちょっとした消費物資は、↑と変らずポツネン店舗で。

 ちょっとした買出しは、その小さな町の、街・中心街へ。

 郵便局、役場、交番・派出所、消防署、などなどが有る、駅を基点とした街並み・建物街だ。

 ちなみに~、なぜか学校は街から外れた場所に建てられている。これは災害時のためだろうと推測す。


 小さな街でも一通りの店舗は存在した、衣・食・住、それらに関わる店舗。

 例えば、鍋釜、衣類、靴。裁縫に必用なモノ、文具。床屋にパーマ屋。写真店、時計屋、薬局。などなど。

 後は、酒屋。^^;


 ちなみに~。

 煙草・切手・ハガキ、を商っていれば食べて行く事は出来たそうな。

 酒・米、を商っていれば小金が出来た、ただし電話で酒持って来いと夜中でも注文?が来たそうな。

 それなりの金額を稼ぎたければ、何らかの特化商売で。

 わが町では、割り箸工場とか鉄鋼屋とか、時代に乗った事を商った人が居た。


<車、モータリゼーションのきざし>

 贅沢品?、お金をシッカリと払う物品の購入は、地方都市へと為る。

 汽車(電車では無い)やバスでお出掛け。

 もしくはちっちゃな車でだ。<<とは言っても当時ならば自慢の車。

 都会のコンクリートのビルを見上げる、or、商店街の連なりを歩く。

 お目当ては、冬物のコートとか、お洒落な革靴、冠婚葬祭の一式、etcetc。

 都会の空気は当時の車・排ガスで酷いモノだった、家に帰ってから気分が悪くなり、しばしグッタリしたのを覚えている。



 田舎と言っても何も無いと言う訳ではなかった。

 街には~。

 演戯場?、観劇の座が建てられていた。<<木造建築ての老朽化で撤去されたが。

 ちいさなパチンコ屋もあった、当時なので手打ち、年寄り達の暇つぶしに丁度良かったらしい。

 駅前には宿泊の宿、どう言う人達が泊まったかは不明、一度、中を見てみたかった、今は無い。

 獣医さんも居て、馬を固定?する設備とかも記憶にある。

 後は――

 ああ、相撲を取る土俵も公園に有った、ただし屋根を支える柱が四本^^;

 それらは時代の流れ&人口の減少、老朽化で撤去&消えた。

 今の町は、日本中どこにでも有る、ごくごく普通の特徴も何も無い代物と為って居る。

 そう言えば、銭湯が二軒も有ったな……。


 時代。

 アスファルトとコンクリートの風景。

 木造建築なぞ何処にも無い。


 ↑小学校が木造だったのだ。<<そのグラウンドでドサンコの競馬をしていたと言う。

 今、思うと、とんでもない事していたなと言う。

 ああ、そう言えば、小学校のグルリに銀杏の樹が有って、途轍もなく太かった大木だった。


 家の前に川があった。

 土の川。

 大人ならば簡単?に飛び越えられる程度の川。

 大雨が降ると水量が増し、子供ながらも落ちたらヤバイと思った。

 土の川なので当然に生態系が有り、様々な生き物が居た。

 水田に農薬を本格的に使うまでは蛍が光っていた川だった。

 ちなみに~。

 この川は学生時代に帰省したらば、コンクリートの用水に変っていた。

 砂利道もアスファルト、高さが高い道に。

 愕然としたのを覚えている。

 磯焼け、アレは当たり前だろう。内陸部の川が全てコンクリートの用水に為ってまったなら、土の生態系の川、その栄養分が無くなるのだから。


 

 農村地帯とは言え、いや、農村地帯だからか。

 自然なぞ存在しない。

 かつては確かに在ったとは思う、水を通しての生き物と命が在った。

 農業地域でも無駄っぽい『緩さ』が存在した。

 今は、ただただ生産のための用地にしか見えない。

 大人がエイ・ヤッと飛び越える程度の川が、町の中を縦断して流れ、その脇に土・砂利の道が、木々の生えている並木が有る。

 そんな風景を――。

 歳をとるにつれ、夢見てしまう。




 おまけ。

 高度経済成長の時代。

 土地が高額で売れた。

 そのお金で農家だった人が商売を始める。

 ガソリン・スタンド、スーパー、etc。

 時代の波に乗って儲ける。

 でもって小金&中金&それなり大金を得た時――。

 いっちょ選挙でもしてみるか?

 お金をバラまいて選挙活動。

 町議から県議・都議、etcと為った。

 そして利権、癒着、権力がお金に為る、お金が権力に為る。

 コレが日本の地方政治の姿だなそうな。

 で~。

 その地方も今は小子化、先細りの人口減。

 公共交通機関も消滅し――。

 いったいどうなる事やら……。



 追記

 そう言えば~、一番最初の町営住宅には風呂が無かったとか、だから小さな町に銭湯が二軒も有ったのだった。

 そう言えば2~、木造の小学校は移転しコンクリート校舎に、その跡地に町営住宅がズラズラと建ったのだった。

 そう言えば3~、酒屋さん、魚屋さん、の店は絶対に『北向き』なそうな。直射日光が理由、説明は不要だろう。日本酒の瓶が昔は濃い茶色だったのも同じ理由である。


 そう言えば4~、雪国の冬、吹雪・吹雪・大吹雪。吹き溜まり為る巨大代物が出現する。

 吹き溜まり=降る雪が風によって積もり溜まる現象=風を遮る物体の風下は負圧・気圧が有り、そこに雪が集まり溜まって行く~溜まった雪は風を遮り、その風下へ更に雪が溜まる~結果・雪ダルマ式に吹き溜まりは巨大化する。


 田んぼのあぜ道と同じ高さ程度のジャリ道、冬はマッ平らな平地と化し吹雪きは拭きぬける。

 多分、最初は電柱とか川の脇の木々なのだろう、↑の原理で吹き溜まりが出来、成長する。


 どんな風景が発生するのか~。

 積雪・人の背丈を超える・形は立体三角錐・道路の内側へ向け三角錐の先っぽ側が交互に有る風景。

 吹雪の止んだ早朝、登校の子供達は道路の雪道、巨大積雪三角錐の交互先っぽを、波グネグネと縫うように歩くのだった。

 ちなみに、4wd車なら真っ直ぐ走れるが、当時の車はFRばかりなので、積雪の雪道をスタックすると絶望的なので有った。

 軽トラ4WDを最初に発売したメーカーは勲章モノである。


 で、今の道路は地下に上下水道を設置して有る関係上、路面が高く、昔々のような吹き溜まりが発生しなくなった。

 つまらん。



 そう言えば5~。

 農業の機械化&エンジン動力化は、忘れられがちな中間時期がある。

 ディーゼルエンジンの単体使用だ。

 サイズはデカ目のトランクケース二個分くらい、セル無し・重いマスウェイトの鉄製リング?に脱着式ハンドルを付けて全身を使い始動させる代物だった。

 エンジンなので冷却は必要、上側に開放型の水注ぎ口・そのまんまエンジンのシリンダー部分が水の中、なんともアバウトな冷却方法だった。

 ちなみにヘッドバルブは剥き出し。

 時々、油差しで粘度の高いオイルを挿したりした。


 この動力装置から幅広ベルト(摩擦っ)で動力を取り出す。

 どでかいリヤカーのような代物に積めば運搬車両に。

 固定設置してベルト連結して使えば、人力を遥かに超える農業機器へ。

 一台あれば何にでも使える超便利動力源だった。


 だったのだが~。

 毎回の始動は全身人力はシンドイ。

 鉄の塊、とにかく重かった、運び乗せ換えるのが物凄く大変で危険でも有った。

 ベルトでの動力伝達は、ロスも、トラブルも、リスクも、多かった。

 かの時代だからこそ使われていたが、楽で便利なモノへと時代と人は流れていく。

 専用の機械群の登場だった。


 しかし、それら機械も試行錯誤の時代で、初期の製品達は何ともクセが強く扱いづらく&故障も多かったらしい。

 そぅ離農した農家の納屋の中に、とんでもない農業機械が眠っていたりする。

 当時は高額で、使い込んでいるため下取りにもならず、苦労を共にした戦友ゆえスクラップにするのも忍びなく~。

 ホコリまみれに為って眠っていたりする。


 ああ、↑のディーゼルエンジン、排気音がとにかくデカかった。

 なにせ申し訳程度のマフラーだったので。

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