表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右耳を失った彼女  作者: 愛音子
2/3

思い出した約束と再会の嘘

目を閉じると浮かんでくる…あの夏の記憶。

彼女の笑顔、彼女の涙。

耳の奥に残っている…彼女が吹く中低音のエチュードが。

今、あなたはどこにいますか?



ー高校3年 夏ー

いよいよコンクールの時期になった。

今年が最後。気合がはいる。


でも、去年の夏にいたはずの彼女はいない。

彼女はどこかに消えてしまった。

誰にも何も言わずに。


彼女が転校したことを聞いたのは、俺が彼女の姿を見なくなってから3日後のことだった。

顧問の先生が部員みんなに言ったのだ。

どこへ転校したのかは教えてはくれなかった。


俺は記憶の奥底へ鍵をかけてしまうことにした。

彼女はもういないのだから。そう思って。



いよいよコンクール当日

コンクール本番が近づいている。

次はチューニング室だ。

俺達の前に演奏する学校は地区では1番上手いと言われている高校だ。負けるわけにはいかない。

チューニング室の扉が開いて中へ入ったとき、前の高校はもう部屋からではじめてした。

あれ?…

目の錯覚かもしれない。いや、きっと錯覚だ。

前の高校の中に彼女がいるなんてありえない。

何度も一緒に合同練習をしてきたが彼女はいなかった。

ダメだ。集中しなければ。今は本番に集中しよう。


本番は成功した。自分でも納得のいく演奏ができたと思う。あとは結果を待つだけだ。


休憩の間、俺は昼食を食べず、トイレに行くふりをして彼女を探した。

いや、目の錯覚のはずだ。そう信じていた。


どんなに探しても彼女は見つからなかった。

ほら、やっぱり錯覚だ。どうしたんだ急に。

自分でも驚いた。

そして、思い出した。彼女との約束を。


俺は彼女と夏の花火大会に行く約束をしていた。

まぁそんなのは、もう意味を持たないものなんだと思うのだが…。


コンクールは終わった。

やはり前の高校が1位だった。


その日から俺は花火大会のことが頭から離れなくなった。

行くべきか。行かないべきか。


結局俺は、花火大会に行った。

屋台でにぎわっている入口についた時、俺は驚いた。

彼女がいたのだ。

彼女もこちらを見て驚いている。

周りの音が一気に聞こえなくなった。


彼女が言ったのはただ一言だけ、

「ごめんね。」と。

何がごめんねなんだ。

俺は何も言うことができなかった。結局俺はずるい。また逃げてしまった。


もう忘れよう。俺が苦しくなるだけだから。

ごめん…さよなら。



そうして俺の高校生活は幕を閉じた。


これでふたりの仲は終わりなのでしょうか。

彼女が残した「ごめんね。」の意味とは…。


今日は誕生日を迎えました。

今までで最も最悪の誕生日です笑


言葉は大切にしないといけないと心から思います。

どんなに言わなくてはいけないことでも、傷つくと分かっていることでも伝えなくてはいけない。

伝えたい相手は何を考えているのか、ふと考える誕生日ですね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ