東領魔導師認定会 午前中
東領魔導師認定会、午前の部、低級魔法競技
メインストリートの賑わいとは裏腹にスタジアムの中にいる人は殆ど居なかった。
全体の1割にも満たないだろう。
それでも、俺は落ち着けなかった。
スタジアムのグラウンドの中に居るのは俺と魔法用の案山子のみ。
それだけな筈なのにとても窮屈に思えた。
きっと、これを緊張と言うのだろう。
控え室からスタジアムのグラウンドへと足を踏み入れようとした時
「気楽にいけよ!」
と背後から聞き慣れたニールの声が聞こえてきた。
ただそれだけしか聞いていなかったにもかかわらず、なぜか身体は軽く感じ、何時もの自信が満ちてきた。
俺はその声に対して親指を上向きに立てると、グラウンドへ歩き出した。
グラウンドに入ると十人の評議員らしき人物と、魔法用の案山子が立っていた。
そして、評議員の一人が丁寧に競技の説明をしてくれた。
案山子から18メートルほど離れた場所から案山子に向けて魔法を撃てば良いらしい。
18メートルという距離は容易に当てる事の出来る距離ではないが俺にとっては臆する事ではなかった。
そして、俺は一つ息を吸うと詠唱を始めるのだった
エール=エストハイムの分かりやすい東領講座 その2 低級魔法競技について
ハロー、エールだよ!
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『魔法用案山子』
いやいや、待った!あんたはもうちょいあと!
今日は先にこっち!
『低級魔法競技』
低級魔法競技ってのは魔導師認定会の一番始めの競技。
ここでは魔法の安定感と詠唱の速さを十人の評議員がじっくりみるんだ。
そんで、評議員が一人持ち点10点で評価するって訳。
今年は私も評議員、去年も実は評議員だったんだけどね!
実は、何を隠そう、この競技、私の一番苦手な競技なんだ、朝一だから緊張して詠唱噛むし…
まぁ、とりあえず、今日はここまで!
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