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原田さんとエンドレス
退院してから、妖精が住み着いた。
妖精はお菓子を要求して、ポテチが好きで、
オレンジジュースは、たまにベッドの上に溢す。
「ベッドでお菓子食べるのやめなさい」
「はーい」と言いながら、妖精は変わらずにポテチを食べる。
「自称妖精、いい加減にしなさい!
誰が掃除すると思ってるの!」
すると、妖精は私の指をさして、「お前」と当たり前のように話す。私は小さいゴミを鷲掴みにして、外に向かって投げた。
ゴミは電柱にぶつかり、ずるずると落ち、犬に吠えられ、慌てて私の部屋に向かうが、私は勢いよく窓を閉めて鍵をかけた。
「入ってくんな。この居候!」
腕を組み、上から目線で、暑い外で窓を叩いている妖精をみて、鼻で笑う。
窓の前に行き、カーテンで窓を閉め、エアコンをつける。
「あー、ポテチうまい」
それから10分ぐらいだろうか。私は心配になり、窓を開けると、妖精は入ってきて、ベッドで寝る。
「人が心配を無駄にしやがって」
「あー、ポテチはコンソメだな」
また、私は部屋に入ってきたゴミを外へ投げた。
エンドレスで永遠に続いてたなのは言わないでおこう。