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2章幕間1 堕ちる者

 コビ




 おかしい…俺は一体何をやっているんだ?



 記憶も曖昧だ…先日ミルス村から戻ってきたあたりまでは覚えているのだがそこから先が…確か黒いもやのような物が現れて…何か声を聞いたような気がするんだが…。



 ここは…確かレオンリバーにある河の近くだったような…なんで俺はこんな所に来たんだ?

 ん?これは…何のカギだ?見たことがないものだな。


 俺はそのまま夢遊病のように河に沿って歩きしばらくすると地下に入った。


 この街にこんな所があったんだな…ああ、さっきのカギはここで使う物なのか。


 先ほどのカギを使って地下に部屋に入る。そこには、


 これは何の魔道具だ?こんな大きな物がこんな所に…。


 この街の全てを知っているわけじゃないし別に変な事ではない。

 多分河に関係している物なのだろうが…。


 そうだ、おかしいのは魔道具の方じゃない、俺の方だ。

 先ほどから朦朧とする意識のまま体だけが勝手に動き回っているのだ。



 あっ、お、おい!何をするんだ!


 俺は動き続けている魔道具に対して両手をかざし…そして、


 ぱぁーーーーっん!!


 何かが破裂するような音と共に眩しい光が放たれた。


 なんだ?何が起こった?いや、俺は何をしたんだ!?



 光が収まるとそこには…完全に動きを止めた魔道具の姿があった。


 今のは俺がやったのか?だが俺は攻撃魔法なんてまともな物は使えないはずだ。


 それにこれはまずい…こんな事をしたことを知られれば今まで培ってきた実績や地位が全て水泡に帰してしまう。

 温厚な自分を演じて表面上では常識人を装ってきたというのに…。





 ……でも…はははっ…楽しいじゃないか、壊すっていうのは。


 この魔道具が何なのかは知らないが動作していたという事は意味があるものなのだろう。

 これが壊れた事で困る人間がいるはずだ、それを考えると…はははっ…自然と笑みがこぼれてきやがる。


 でもこんなものじゃ全然足りない、もっと、もっと壊したい!

 いや、壊すだけじゃない、殺したい!誰が良いか…。



 堅物のガーネリフか?それとも良い子ちゃんぶったレオーネのやつか?両方殺っちまうのも良いな。

 …いや、あいつが良いな。

 名前は…どうでも良いから忘れちまったがあの村にいた奴だ。

 平和ボケした顔をしているくせに俺達の手柄を横からかっさらっていったあいつだ。


 確かこの街に来てるって話だし丁度良い。

 じっくりと調べてから最高に盛り上がる殺し方をしてやるぜ!

 

 あいつの絶望に染まる顔を見るのが今から楽しみで仕方ないな。

幕間は短いものが多いのでいつもの投稿ペースより早くなる予定です

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