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~幕間~戻った蟹のその後

この小説には、

あのかりちゅまはどこへ行ったのかってくらいの豹変、1人ボッチ、等の成分を含有しています。


それにアレルギー症状を起こす方は回避を。


それ以外の方はゆっくりしていってくださいね!

「ん・・・・・・ぅう。」


額に落ちた一滴の水の冷たさで私は目覚める。


「ここ・・・は?」


辺りを見渡して目に入るのは見覚えのない、

しかし何故かデジャブを感じる水晶の洞窟。


「は?」


頭を数度振って意識をはっきりさせると、

此処がずっと住んでいた住処の洞窟の成れの果てであるとやっと認識できる。


――いったい、何がおこった。


周囲を警戒しつつ自分の体に異常がないか調べる。

体の一部が石――いや、宝石か?――に変化している。

おまけに力がいつもと比べて数割しか出ない。


――そういえば、意識が無かったのに寝る前の記憶がひどく曖昧だ。


心の中の警戒レベルを最大まで高めて記憶にある寝床を目指す。

右手に妖力を込めて術式を組み、左手に致死性を解除したスペルカードを握り込んで進む。


水色一色に染まってしまった寝床の傍には、木箱。

大きさは一抱えほどで木の材質はかなり良い。


――見覚えは・・・・・・ある。

見たことが無いはずなのにぼんやりとだけ記憶にある。

・・・・・・何故?


左手だけ元の姿に戻して鋏で木箱をこじ開けて蓋を放り捨てて持ち上げると、枠だけ持ち上がる。

・・・・・・開いたのは底で、蓋は既に開いていたようだった。


――なんか頭の周りまで悪いな・・・・・・。


普段の自分なら絶対にしない間違いをした事にいらだちをつのらせながら箱の中身と送り主を確認する。

まずは箱の蓋をひっくり返して送り主から確認しよう。


書かれた送り元は『大賢者』、

送り先は『河の賢者』。


――アイツから・・・・・・。

ってことは私の記憶がないのは少なくとも数ヶ月か。

アイツは記憶の限りでは外の担当で滅多なことではこちらへ来れないのだから確実だ。


考察しながら箱の中身をまさぐると、

梱包材の丸めた紙の群れの中から青色の輝石とアイツの札、そして封筒が何個かが見つかる。


――中身から大体のことは察せたが、封筒を見てみないことには確定は出来ない・・・・・・。

寝床を確認してから読むことにしよう。


空になった木箱と紙屑に限界になった術を廃棄ついでに放って腐食させ、消し飛ばす。


――こんなになっててもここは私の住処であることにはかわりは無いので、やはりゴミが存在するのは許せない。


微粒子に変わって風で飛んでいくのを目視確認した後、小屋状になった水晶・・・・・・色の一切の消えた私の家の中を覗く。


――色以外に変わりは・・・・・・無い。

一部生活の必要上としての誤差はあるけれどほぼ全てが記憶の通りだ。


外とを隔離する術式機構もそのままだったのでそれを起動してベッドへ座り込む。


「なんで私の担当の『アレ』が暴走しているんだ・・・・・・。」


洞窟のことごとくの宝玉化。

私の体の一部の金剛石化。


――どちらも『アレ』が暴走でもしなければありえない。

何が起こっている・・・・・・?



ダイヤに変わったペーパーナイフで手紙を開封して読みやすいその字へ目を通していく。


「んだとっ!?」


――どうやら、長らく生きてきた中で一番の危機が迫っているようだ・・・・・・。


瞬きをするとともに周りを占領する目障りな金気を水気で腐食、消滅させる。


「さて、数百年ぶりに一働きしましょう・・・・・・か。」


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