桜チル夢
久しぶりな気がする夢会です!
この小説には、
夢と砂糖が吐けない人の精一杯の甘味(苦味に変換済み)と駄文などが含まれます!
苦手な方はマット運動で殆ど存在感の無い技、芋転がりでもして回避を!
そうでない方は座布団を抱えるなどしてぬっくりしてから
ゆっくりしていってくださいね!
今宵も兎は夢を見る・・・・・・。
今度の夢は桜色。
水に揉まれ、痛みきった桜華の夢・・・・・・。
「来るなっ!化け物ッ!」
烏帽子を被り、平安っぽい黒服を乱れさせた男性。
僕の価値観でさえ美形としか言えない整った顔を歪ませている。
そして、その目線の先には魑魅魍魎の残骸と、その返り血を浴び、男の声に目を丸くする少女の姿が有った。
少女は着物を着ており、腰の辺りから2本の真っ白な狐の尻尾が生えている。
「・・・・・・あぁっ・・・。
ついにバレて・・・・・・。」
「僕の桜をどうしたっ!
化け物っ!」
呆然とする少女へ男は怒鳴り散らす。
・・・顔に涙を浮かべながら。
「・・・・・・私が桜だよ?
未月様っ・・・。」
「ええい!穢らわしいっ!桜の姿をして私の名を呼ぶなっ!」
震える手で道に敷かれた石を投げつけ、
少女はその姿をみて、涙を流しながら走っていく・・・・・・。
そこで目の前の光景は静止して、
夢は巻き戻っていく・・・。
三日ほど戻った所でまた夢は進み出す。
「爺様~~!姉さま~~!」
いまとなっては見ることのほぼ無い公家屋敷。
その広い建物の中にかなり若めの女性の声が響く。
あの泣いていた少女のこえだ。
「聞こえておるわい・・・。
桜、こっちじゃ。」
長い月日を経てきてるなぁという印象を受ける声が響き、少女はそれの響いてきた部屋への障子をはね開けて・・・・・・。
「ぎゃんっ!?」
・・・・・・何かに弾かれて吹き飛ばされる。
「障子が痛むじゃろ。
辞めろと毎回言ってるというのに全く・・・。」
部屋の中には、札をこちらに向けてかざした老人が1人。
そして、少女を大人にした様な見た目の女性が
くすりと小さく笑いながら老人と将棋盤に似た物を挟んで座っている。
「・・・・・・痛たたたっ。」
結界に弾かれて吹き飛ばされた少女はというと・・・・・・。
土壁にめり込んでいた。
「手加減くらいしてよ・・・爺様・・・。」
「ならば、障子を勢い良く開け放つのを辞めればいいだけじゃ。」
会話をしながら土壁から脱出した少女は、将棋盤のようなものの前に正座する。
「爺様。お願いいたします!
どうかあの「嫌じゃ。」とも・・・って話し切ってからいって下さいっ!」
プンプンと怒り始めたのを見て、爺様と呼ばれた老人は意地悪そうな笑顔になり、
老人の向かいに座っていた女性に至っては少女が必死で周りが見えないのをいい事に、頬を手で抱え、いわゆるヤンデレポーズをとって可愛い可愛いとブツブツ小声でつぶやいている。
「めんどくさいんじゃもの。
おぬし、お前の正体は、
いくら見た目やら性質が人間に似ていようと、
人間ではない人外なのじゃぞ?
わしもじゃからこそ言える。
おぬしではまだ半人前じゃよ、
一目惚れしてもらう為の術も自分で組めない内は、
恋も術も半人前じゃ!」
説教のようなものを飛ばしつつも、札を何枚か渡しているのを見ると、一応渡しはするらしい。
「ムキーッ!こんのクソジジイッ!」
痴話喧嘩が始まってしまった・・・。
『女性の夢を覗き見るなんて・・・なんて
趣味の悪いことをするんですかねぇ・・・。
・・・・・・ま、誰を見るかは自分の意思では無さそうだけどね・・・。』
『っ?!』
いきなり、後ろから声が掛かり、肩に誰かの手が触れる。
今までは全身を固められてただただ映画を見せられているって感じだったのに、
さっきから顔がうごかせるし、体が動くようになってきている。
・・・これもこいつのおかげなのか?
一言一句聞き逃すまいと、
僕の長い耳を捉えた女へと向かせる。
『何故夢の中に居るんですか?
安倍桜さん?』
『それはこっちが聴きたいねぇ・・・。
ま、しょうがないか。』
そう言って薄桃色の巫女服の女は、やれやれ、と首を横に振った。




