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第二十話 せっかく異世界に来たんだからもう少しゆっくりしたい。

ブックマークも二桁になりました!

このまま、目指せ百人を志しに頑張ります!

評価もしてもらえると嬉しいです。


「子供の成長って早いな」


朝のカーシャさんの訓練しごきの後、体を拭いているとイアンが俺の身体を見てそう言ったのだ。

そんなに身長が伸びたようには感じないが。


「いい筋肉だ」


「そっちですか」


「あ、そうだな。身長は、うん」


歯切れが悪い。

なんなのだろうか?


「ドワーフだからな」


ドワーフ。

そういえば、前世でもドワーフってずんぐりむっくりで毛深く、低身長だったような。


「もしかして、そんな大きくなれない?」


「だ、大丈夫だ。大きいドワーフは一般人間と同じくらいまで伸びる、らしい、から」


よし、今日からカルシウムを取りまくるしかないな。

とりあえず、ミルクをたくさん飲むとしよう。


グスン


「まあ、男の魅力ってのは一つじゃないからな。それに、ドワーフは筋力が上がりやすい種族だ。ルヴァンもそう感じないか?」


確かに魔力や知力、MPよりも上がりやすいように感じる。

たった、一週間カーシャさんに絞られただけで筋力が33にまで上がったのだ。

前回見た時の倍である。

見た目もガリガリだったのに、筋力がついて健康的になった。

ドワーフが筋力が付きやすいのは確かなようだ。


「そういえば、MPを使い切った後の倦怠感も感じにくくなったような」


「HPが高くなったのですよ」


セシアさんが朝食を渡してくれる。

そして、イアンも朝食を受け取った。

最近はセシアさんが冒険者たちの食事も用意していたのだ。

原因は俺だ。

俺が冒険者の人たちと仲良くしているうえに、訓練まで手伝ってもらっている。

そんな生活をしていれば彼らと食事をとることも増える。

だが、彼らの食事は干し肉などの携帯食料がメインだ。

スープなどの食事をとってる横でそんなものを食べているのを見ていていたたまれなくなり、セシアさんにお願いしたのだ。

その結果、俺と仲のいい冒険者にも食事は振舞われるようになったのだった。


「HPが上がると様々な条件下で疲れ難くなるのです。それはMPを使い切ったりはもちろん、状態異常の時にも疲労しにくくなるので、状態異常耐性などにもつながると言われてます」


「まあ、ちゃんと食事をとって動いてりゃ上がるわな」


そう言ってイアンはあっという間にスープを平らげた。

そして、「おかわり」とセシアさんに器を渡した。


「よく味わって食べてください」


「そんな、細かいこと言うなよ」


「何を言ってるのですか。そんな食べ方してたら、のどを詰まらせるかもしれないですし、消化にも悪いです。それに、そろそろ食料にも限界が来てるのです。なにより、この食事はあくまでルヴァンに言われたから……」


セシアさんはイアンへ小言を並べていくが、なんだかんだおかわりを渡している。

やっぱりセシアさんはやさしいな。


「ルヴァン!」


「は、はい」


「食事中に考え事をするのはやめなさい!」


「す、すみません」


いつの間にか食事の手が止まっていたようだ。

俺は食事を再開する。


「もっと食べないと、子供なんですから。大きくなれませんよ」


「はい」


今日もセシアさんのおかん力は高かった。

そして、俺が食事が終わる頃、アルマルデ様が起きてきた。


「「おはようございます」」


「ああ、おはよう」


俺とセシアさんのあいさつに頭をかきながら返した。

アルマルデ様はセシアさんからスープをもらうと、一気に飲み干した。

イアンはセシアさんに視線を向けるが、素知らぬ顔で顔を合わせようとしなかった。


「それで、ルヴァン。回復魔法の練習は怠ってないだろうね」


「はい、昨日レベル6に上がりました」


依然として魔物の襲撃は続いていた。

その度に回復魔法を使っていたので昨日レベル6になったのだった。

もっと、安全な旅をしたかったのだが。


「それは、上々だね」


「シスター様、食料がそろそろつきそうなのでどこか町によりたいのですが」


セシアさんがアルマルデ様に提案する。

アルマルデ様は聖女の肩書が嫌いなようで、名前を呼ばないようにとの事で俺たちは人前ではシスターと呼ぶようにしていた。


「そうかい。イアン殿、どこかよれるかい?」


「イアンでいいよ。それだと、大きい街がいいな。カイトの町かディートンの町が近いな」


その名前を聞いた時、ふと変な感覚に襲われる。


「ディートンだと少しそれるね。ならカイトに」


アルマルデ様はそう言う。だが。


「ディートンがいいと思います」


「なんでだい?」


もちろん理由を聞かれる。

でも、急にそう思ってしまったのだ。


「わ、分かりません。勘です」


「そうなのか」


根拠もなしに遠回りしたいといったのだ。

怒られる!

そう思ったがアルマルデ様は大変にこやかな笑顔を浮かべていた。

イアンもとんでもなくだらしない顔をしている。


「なら決まりだね」


「おい、お前ら! ディートンに立ち寄るぞ! 急げ! 一秒も無駄にするな!」


イアンはテキパキと他の冒険者たちに指示を出す。

そして、数分もするとディートンの町に向けてキャラバンが動き出したのだった。



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