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『たった一つのスキル《強運》だけで、異世界の魔王をぶっ倒し、学園の頂点に立った話をしようか。』  作者: Hachiroll
『たった一つのスキル《強運》だけだ、世界中の学園をぶっ壊し、伝説のパン屋になるまでの話をしようか。』
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第二期 第3話:パンが盗まれた!? 強運封じの陰謀と、幻のジャムを追え!

和平交渉が成功し、束の間の勝利ムードに包まれていたチーム《強運》。


 だが翌朝、事件は起きた。




 「な、ないっ!? パンが……俺の強運パンが、全部消えてる!!」




 ユウトの悲鳴が、宿舎の朝に響き渡る。


 あの《神酵母パン》。


 ロゼッタの協力で仕込み、保存していた“運命を超えるパン”が、跡形もなく消えていたのだ。




 セリーヌ「まさか、盗まれた……?」


 アリシア「それとも、誰かが“封じようとしている”……?」




 ロゼッタは静かに頷く。


 「これは、ただの盗難じゃない。“強運”そのものを封じる意図がある。犯人は、内部に通じた者だわ」




 学園連盟の監視網すらかいくぐる手口。そこには、“観測外の存在”に対する恐れと敵意があった。




 そんな中、現場に残された一つの痕跡。


 ――“銀色に光る果実のしずく”。




 「これ……幻のジャム、《ルミナス・ベリー》の精製液……?」




 それは、絶滅したはずの高等果実。


 わずかな香りは、ザンザル遊牧学園の南部温室から発されていた。




 ユウトたちは《ジャムを追って、南方温室潜入作戦》を決行!




 だがその道中、立ちふさがるのは《謎の仮面集団》。


 黒衣に身を包んだ彼らは、名乗ることなくこう宣言する。




 「我ら《秩序の眼オーダーアイ》は、“運”という異常をこの世界から除去する」




 突如始まるバトル。


 料理対決ではない、ガチの戦闘フェーズ!


 しかし、ユウトの“強運”はパンがない今、満足に発動しない。




 追い詰められるユウト。仲間を庇い、倒れそうになったその瞬間――




 「こらぁああああ!勝手に人の畑荒らすんじゃないよぉぉぉ!!」




 ズドンッ!! と爆音とともに現れたのは、


 《ザンザル学園・植物管理科主任 ナナ・バザール》。


 干し肉ジャムを片手に振り回す、最強のおばちゃんだった。




 「アンタたち、ジャムが欲しいならまずパン出しな! 道理ってもんがあるでしょ!」




 黒衣たちを強制撤退させたナナの協力で、ユウトたちは幻のジャム《ルミナス・ベリー》の確保に取り掛かる。




 ナナは、温室の奥にある“禁区”と呼ばれる区画へ彼らを案内した。


 そこは、陽光を集める魔法結晶と香りを増幅する香導草で構築された、


 まさに“味の聖域”だった。




 「この一帯で育ったベリーは、時間の流れを歪めるほど香りが濃いのさ。だけど……一粒でも収穫を誤れば木が枯れる。だから誰にも任せなかったんだよ」




 ※ここで一旦、ナナの過去がフラッシュバックする※




 ――かつて、ナナ・バザールは《ザンザル遊牧学園》の元・“味覚戦士育成班”のトップ候補だった。


 彼女は料理と格闘術を融合させた新ジャンル《戦闘調理》を開発し、若き天才として名を馳せていた。




 しかし、ルミナス・ベリーの実験失敗により、親友を一人失ってしまう。


 そのとき誓ったのだ。


 「味覚は、誰かを傷つけるためじゃない。誰かを守るためにあるんだよ」




 彼女は一線を退き、温室の管理人として生きる道を選んだ。


 以来、このジャムの木に、誰の手も届かせなかった。




 「……あんたたちなら、信じられるよ」


 ナナは微笑む。あの時とは違う。今度は、未来のために果実を摘むのだ。




 そして、ナナは慎重に一本の果実を手に取り、


 自身の魔力を注いで果実の呼吸と波長を合わせる。




 「……今だよ、ユウト。切って」




 促されるまま、ユウトがナイフを入れると、


 甘酸っぱくも透明な輝きを放つ果汁が一滴、ぽたりと瓶に落ちた。




 「これが、奇跡のジャムの原液……」




 わずか一本分にも満たないその量に、ユウトたちは息を呑む。


 だが、その一滴こそが次なる戦いの鍵になることを、彼らはまだ知らなかった。




 ユウトは誓う。「パンがないなら、また拾えばいい。強運は……まだ終わっちゃいない」

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