第21話:パンと温泉と、ときどき告白未遂
「温泉旅行……だと?」
学園統一戦を前に、王都杯優勝のご褒美として、
学園側から“休養と研修”を兼ねた温泉旅行が提案された。
場所は《星見の湯》――
夜になると星が湯面に映る、古くから知られた名湯だという。
「これは……たまたまじゃなくて完全に“勝者特権”ね」
「いいじゃない。たまにはのんびりしよ」
セリーヌは微妙にそわそわ。アリシアは穏やかに微笑む。
ミラ姉さんは、すでにバスタオル姿で荷物の上に寝ていた。
──そして、現地到着。
「おおっ……これが……温泉っ……!」
ユウト、温泉デビューにテンションMAX。
なぜかパン屋が併設されており、**“湯気で蒸したパン”**なる名物まであった。
♨️ 入浴ターイム ♨️
【男子の湯】
ユウト「ふぅぅ〜〜〜〜……神界よりも癒される……」
ミラ(湯船の中で立ったまま寝てる)
ユウト「……この人、風呂でも無敵だな」
【女子の湯】
セリーヌ「な、なによこの湯気……なんか落ち着かないわね……」
アリシア「……それはきっと、湯気のせいじゃなくて、気持ちの問題よ?」
セリーヌ「べ、別にアイツのことなんか……////」
アリシア「ふふっ。じゃあ、湯あたりする前に言っておいた方がいいわね」
──そして夜。
星が映る露天風呂で、偶然の(たぶん必然の)男女バッタリイベント発生!
ユウト「あっ……ご、ごめん!こっち入ってるとは知らずに!」
セリーヌ「ま、待ちなさい!今さら逃げるなあああああ!!」
(湯気ドーン!!)
そのあと、足滑らせて抱き合う→「このバカっ!」→「ありがとう」→
告白になりかけてパンが飛んできて中断、という完璧な流れで終了。
アリシアは露天の片隅で、夜空を見上げながらこう言った。
「運命がどうであれ……この時間は、偶然じゃないと思うの」




