いつもの会話 some years after
「ね、君、覚えてる?」
「何を?」
「昔、ボクに言ったじゃない。『お前が死ぬときは一緒に死んでやる』って」
「ああ、そういえば。今考えると、結構恥ずかしいな、俺」
「でも、嬉しかった。あ、いや別に一緒に死んでほしいとか思ったわけじゃなくて。そこまで言い切れるほど、ボクのこと、想ってくれてるってわかったから」
「そこまで言わないとわかんねぇのかよ」
「わかんないよ!だって君、基本的に優しいもの」
「・・・うーわ、気づかれてなかったのね、かわいそー昔の俺」
「へ?」
「好きでなかったら、誰が、我侭で気まぐれで、俺の勇者就任祝いにたかるような奴とずっと一緒にい
るんだよ・・・」
「幼馴染だから・・・とか?」
「限度があるだろ。いい年してまでつるんでるなんてさ、ちょっとは下心ってものを考えるでしょ、普通は」
「・・・うーん。なんか、ごめん」
「いいよ、もう。そこも可愛いなって思うし。・・・末期だよなぁ、俺」
「っ?!」
「俺ばっか好きでいるんじゃないかって時々悲しくなるんだぜ?」
「そ、そんなことない!ボクだってアーティーが好きだ!大好き!!」
「っ!!・・・もう。やめろよマジで。狙ってんのか?」
「な、なに」
「可愛すぎ。仕事行きたくねー。雨降ってるし、休もっかな・・・」
「ダメです!行きなさい!せっかく、『塔』の研究員になったのに」
「ってもさぁ、お前のせいだし」
「え?」
「こんな可愛いこと言う奥さんおいて、むさくるしい職場になんか行けるかっての。今日は一日ネルと一緒」
「ちょっと!ひっつくな!」
「嫌ですー。俺は今日は俺のお姫様の護衛なんですー」
「あぁ、もう・・・」
幸せそうに細められた緋眼を見て、白髪の頭を振るしかないネルだった。
あと、蛇足の説明で終わりです。
読みにくい話でしたが、ここまでお付き合い頂きありがとうございました!




