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死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
聖女・学園編

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第37話 貴方以外なんてーーミア視点

 ミアはいつも、バレないように傷を治していた。 だってバレたら、家族や村の人にもっとサンドバッグにされるから。


 ーーこれは偽りのない本当のこと。 だって、聖女は崇められる存在なんて建前、アイツらに通用するの? それこそ、本当にさらにボコボコにされるかも?


 まあ、貴方のヒロインでいるためだから、あんな奴らのことはどうでもいいの!


 ミアは貴方のためだけの『ミア』だからーー


 そんなことを考えていると、キャスがミアに尋ねてきた。


「⋯⋯ええっと。 そうよ! ミアちゃんはどうして倒れていたの?」

「兄弟に遊ばれてた時に、パパから外に蹴り飛ばされたの」


 ミアは詳しく、話すことになった。 なぜかネコミミで生まれたこと、村の人たちとの会話などをね。 天使様たちーーいいえ、ミアと貴方との仲を邪魔するお邪魔虫たちなの。 


 でも、次第に形相が悪魔になってきたの。 ぷぷ、そうそうやっと本性を現したの。 やっぱり、コイツらも同じなのーー


 キャスたちが怒りに震えているのね。 ミアの不幸な身の上話を聞いて、偽善的な正義感を燃やしているのかしら? でも、その怒りはミアのためのものじゃない! ただ自分たちの感情を正当化したいだけなのよ。 きっとそうだわ!


 ミアの苦しみを理解したような顔をして、ミアに近づこうとするなんて、本当に虫唾が走るわ。 あの子たちの顔が歪んでいくのを見るのは少しだけ愉快だけど、それ以上に腹立たしいの。


 ねえ、貴方はそんな彼女たちの声なんて聞かなくていいのよ。 ミアの苦しみは貴方だけが知っていればいいの。 


 それが無理で、キャスたちのことがどうしても気になるなら、今すぐあの子たちの口を縫い合わせて、二度とミアのことについて喋れないようにしてあげるの。


 「⋯⋯つまり、貴方は、暴力を受けていたのね」

 「ええっと、キャスさん? 待ってくださいです!」

 「ううん~ ちょっと、人間の生気を吸って来るね~」

 「駄目です! 人間は危険です! ラムも止めるです!」

 「ニンゲン、ニクイ!」

 「キャ! ⋯⋯ラム! 気をしっかり保つです!」


 さすがの行動にミアは驚くことしかできなかったの。 


 やっぱり、あのキャスとかいう女、本性を現したの。 あんなふしだらな格好で外に出ようとするなんて、結局は人間を弄んで楽しみたいだけの低俗な生き物ーー露出変態なの。


 ラムとかいう子も、怒りに任せて理性を失うなんて滑稽だわ。 結局、ミアを憐れむことで自分たちの優越感に浸りたいだけ。 そんな偽物の優しさなんて、ミアには必要ないの。


 ねえ、あの子たちがミアに近づいてくるのが本当に不愉快なの。 貴方だけが私の全てなのに、どうして邪魔者がこんなに集まってくるのかしら。 ミアを一番大切に想ってくれるのはあなただけでいいの。


 「ねえ? ミアちゃんはどうしたい? ⋯⋯私は貴方のためだったら、なんでもするわよ?」

 「そうです! このまま見過ごすなんてあり得ません!」

 「⋯⋯ニンゲンドモツブス」

 「ミアの中でナニカ感じるの。 変なの⋯⋯」

 「⋯⋯! ミアちゃん笑って見て?」

 「⋯⋯笑う? みんながいつもやっている動作なの。 でもミアはネコミミだから出来ないの⋯⋯」

 「⋯⋯そんな! 嘘でしょ? まさか⋯⋯」

 「そんな! 感情がないのです?」

 「フシュ! ツブス、ニンゲン!」


 そんな! ミアの心を、あの子たちが勝手に覗き込もうとしているの?


 ミアの感情なんて、貴方にしか見せないものなのに、どうしてあの子たちがそんなことを口にするの。


「感情がない」なんて、あの子たちに何がわかるというのよ。 


 ミアのこのドロドロとした独占欲も、貴方を愛するがゆえの狂気も、あの子たちには理解できないはずだわ。


 ねえ、そんな目で見ないで! ミアの内側に触れないで! ミアを支配していいのは貴方だけなの。 


 あの子たちがこれ以上ミアの心に踏み込むなら、その時は容赦しないわーー

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