表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
聖女・学園編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/62

第28話 ボスオーガの余興 ーーキャス視点

 ロマーニャさんとの闘いの後、オーガの集団がここに向かっているというアナウンスが競技場に流れたわ。


 観客の人たちは慌てて逃げ出す人たちと、この状況を楽しむ人たちに分かれているわね。 出口に一度に大量の観客が、向かわないだけマシかしら?


 ーーでも、このタイミングねえ? 


 私がそう思ったのは、ここは武術大会の場ということ。 ここに集まっていた選手の大半はボロボロだったり、または会場を後にしている。 私が対戦した選手たちがその例ね。 あの人たちは、どこかへ消えるようにいなくなったわ。


 さっきまで横にいたロマーニャさんは、颯爽と壁をよじ登り、飛び降りて行ったわ。 おそらく、単身でオーガに突撃したのね。


 そして、来賓席にはバルデン国王がいた。 彼はまるで置物のように、動かずに座っているわ。 まるで、感情がないみたい。 私は彼に不気味さを覚えた。


 そんな風に会場の様子を窺っていると、あのボスオーガが現れた。


 改めて見ると、威圧感が凄いわねーー


 私が感心していると、さっきまで楽観的だった人たちが、狂乱する。 どうやら、ただのオーガだと思っていたようね。 すぐに逃げた人たちを押し除けるように、我先にと撤退する様子を見て、私は呆れてしまった。


 結果は、大混乱。 狭い入り口が逃げ惑う人々で溢れかえる。 罵声と、泣き叫ぶ人たちの悲鳴が聞こえてきたわ。


 そんな様子を、ケラケラと嘲笑しながらボスオーガは眺めていた。


 「ハハ。 腑抜け共め! せいぜい恐怖するがいい! 今日が我が魔王様の人間界、破滅の日々の始まりだ!」

 「⋯⋯ずいぶんと、大袈裟なことね?」

 「ふん、貴様か⋯⋯」

 

 私がボスオーガに声をかけると、アイツは私をまじまじと見つめる。


 「⋯⋯ふむ。 よく見ると、魅力的なメスだなぁ? 帰ったら、お前の妄想を酒の肴に楽しむこととしよう⋯⋯」

 「え? 私で楽しむ、ですって?」

 「じゃあな、サキュバス。 せいぜい生き残ることだな⋯⋯」


 そういうと、アイツは去っていく。 どうやら、怯える人間たちを間近で見たかっただけのようだ。


 私がボスオーガの後ろ姿に目を向けていると、ミリィとラムと、そしてプリンがやってきた。


 「キャス! 無事です?」

 「ええ。 なんともないわ⋯⋯ミアちゃんはどこ?」


 私があたりを見渡すと、ミートさんとミアが一緒にいた。


 「⋯⋯あのオーガ、悪趣味だね。 人間たちを怖がらせることを、楽しんでいるみたい⋯⋯わざわざ姿だけ見せて、去るんだもん」

 「まったく⋯⋯その通りね」

 「キャス? どうしたです?」


 人の怖がる姿を見たいだなんて! なんて卑劣なオーガなの! そんなオーガに妄想の中で、愉しまれている私。 悔しいわ〜 アイツはきっと今夜、裸の私を想像して、夜を迎えるのでしょうねーー


 「ニャー! ペットの僕がいるのに、ロルカのことを考えるなんて⋯⋯」

 「ロルカ! ⋯⋯アイツの名前なのね?」

 「そうだけど⋯⋯まさか喜んでいるニャ?」


 私は体をくねらせながら、興奮していた。 最高じゃない!


 「⋯⋯露出変態」

 「⋯⋯誰? 私は今、服を着ているわよ?」

 「キャスお姉さん? どうしたの?」

 「今、誰かの声が聞こえて⋯⋯」


 その時だった。 私の世界が揺らぐ。 待って! この感覚、覚えがあるわ!


 ワープ。 この会場に残った人物を、まとめてどこかへ送るつもりね!


 私はこの現象の犯人であるミス・ファナイを探す。 


 ようやく見つけた彼女は、私に気づくと不気味に笑ったーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ