第20話 いざバルデン王国へ ーーミリィ視点
キャスさんと別れてから、私たちはバルデン王国に向かっている所です。 ミアさんは自分では歩けないので、私が背負って運ぶです!
それにしても、ミアさんって綺麗です。 目は虚ろだけど、健康バッチリです!
そう思っていると、ラムが私を心配そうに見ています。
「⋯⋯ミリィお姉ちゃん。 大丈夫? 私も運ぶよ?」
「ラム。 これぐらい楽勝です! むしろ足りないぐらいです!」
「オホ。 若い子はよいの! 儂にはとても持てないぞよ⋯⋯」
ミートさんが腰を抱えて、弱々しく話します。
ーーでも、ミートさんって全然若いです。 それを伝えたら、ミートさんにヨシヨシされました。
そんなことを話している内に綺麗に舗装された道へ。 そして、目の前には大きな建物が建っているです。
ーーこれが、バルデン王国。 平等を掲げている国です!
しかし、目の前に仁王立ちで突っ立っているお姉さんがいます。
「ミートさん! この道沿いに人間のお姉さんが道を塞いでいるです!」
「な、なんじゃと⋯⋯人間がやることとは思えんぞ⋯⋯」
私が伝えると、ミートさんがびびってます。 でも、人間相手ならミートさんがいれば、問題ないです?
「やばい! ロマーニャの奴だ。 きっと私を待ち伏せしているんだよ⋯⋯」
「噂の人のこと?」
「そうじゃ⋯⋯私の天敵じゃ!」
ミートさんがそう言いながら怯えてます。 あ、こっちにダッシュで走って来るです!
「向かって来てます」
「すごい早いね⋯⋯」
「まずい! 逃げるのじゃ!」
ミートさんが、全力疾走で来た道を戻り始めたです! ーーあまりにも素早くて、私たちは呆然としましたです! って、私たちは置き去りです?
そう言っている内に、彼女がやって来たです! 彼女は私たちを見ると、優しい表情で見つめてきます。
「⋯⋯えっと。 君たち、なんちゃて老婆見なかった? そいつの名前はミートっていうんだけど⋯⋯」
「うん。 さっきまで一緒だったよ。 でも、私たちを置き去りにして逃げちゃった⋯⋯」
「まあ! 酷い奴ね⋯⋯とても人間だとは思えないわ⋯⋯」
ラムが目をウルウルさせて答えると、ロマーニャさんはヨシヨシと、優しく撫でていましたです。
「もうあんな奴、放っておいて一緒に帰りましょう。 家は広いから問題ないわよ! なんなら破壊してあげるからね~ ⋯⋯だって、私の家じゃないし⋯⋯」
「⋯⋯えっと。 つまり、ミートさんの家です?」
「ご名答! さあ、みんなでぶっ壊そ!」
『オー「です」』
「お願いだから、やめてくださいです~」
あ、ミートさんが戻ってきたです! 私たちが一緒に来なかったから、戻ってきたんだねーー
ミートさんが戻ってくると、ロマーニャさんが捉える。
「やあ? ⋯⋯ミート? 逃避行は楽しかった?」
「お願いします! 家は壊さないでください! ローンが残っているんです⋯⋯」
「ミートさん? 老人口調はやめたです?」
「いまはそれどころじゃないんです! 私のお城の存続の危機なんです!」
ですです口調なんて、やめるです。 私のアイデンティティの消失です!




