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死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
聖女・学園編

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第18話 改変される運命ーーキャス視点

 みんなと別れた後、私はギバドルの街手前の草原地帯まで戻ってきた。 


 前回、ミス・ファナイと遭遇した場所なんだけど、それ以外の場所の心当たりがないのよね。


 案の定、上空から見渡しても、小屋は見当たらない。 


 ーーこうなったら、手当たり次第に探すしかないわね。 


 しょぼくれていた時、金髪のネコミミ少女が魔物に襲われていた。 


 急いで彼女と魔物の間に割り込む私。 魔物の武器である棍棒が彼女に振りおろされるタイミングで私の大剣が間にあう。


 私は、棍棒をオーガの方へ押し戻した。 たたらを踏みながらよろける魔物。


 私は背負っている大剣を魔物に向ける。


 相手はオーガ五体。 しかし、先程相対したオーガは大きさや見た目、そして雰囲気がただのオーガとは違うわね。 コイツがボスかしら?


 そう思っていると、ボスオーガが私を睨みつけながら、流暢に喋り出した。


 「⋯⋯貴様はサキュバスか」

 「だったらなにかしら?」

 「⋯⋯どいてもらおうか。 そこのネコミミを処分するように魔王様から⋯⋯」

 「父上はそんなこと言わないニャ! お父様の名前を語るなんて、許さないニャ」


 彼女はボスオーガに向けて訴えていた。 どうやら、ややこしい状況のようね。


 ーーそう思っていると、ボスオーガは彼女を笑い始める。


 「グハハハ。 あの、腑抜け野朗が魔王だと? ⋯⋯笑わせてくれる。 我が魔王は唯一あの方のみ。 勇者亡き今、最早あの方の敵無し!」

 「⋯⋯今、なんて言ったの?」

 「ハッハ。 勇者は生まれの村ごと滅んださ」

 「⋯⋯えっと。 まあ、いいか⋯⋯」


 勇者って生きているよね? ーーまあ、あえて言う必要ないかな?


 気を取り直した私は、ボスオーガを挑発するために、別の質問をする。


 「と言うことは、あんたらには魔王って呼ぶ存在が二名以上いるってこと?」

 「ハア? 魔王様は唯一あの方だけだといっている! ムカつく奴だ、やれ!」

 『グオー』


  四体のオーガが私に向かって襲いかかってくる。 


 ーーどうやら、狙いを私だけに集めることに成功したみたいね。


 オーガたちは棍棒を振りかざして、私を威嚇する。 その内の一体が、私の前に出て棍棒を振り落とした。 しかし、私は避けなかった。


 そのオーガと目が合う。 『逃げろ』と私に言っているようだ。


 打撃音が辺りに響き渡る。 土埃が舞う中、私は彼女に駆け寄り、体を掴んで飛び上がる。

 

 突然のことで驚く彼女に、私は微笑んだ。 すると彼女は、顔を赤らめていた。



 遠くまで逃げて来た私たちは、逃げきれたことに安堵した。 私は彼女を地上へ下ろそうと地面に着地した。 


 でも、彼女は離れてくれない。 


 「⋯⋯えっと? ほら、地上だよ? 離れても大丈夫だよ」

 「ニャ? ⋯⋯あ、うん。 そうだニャ⋯⋯」


 私が促すと、渋々といった雰囲気で離れた。 私はなぜ彼女が追われていたのか、理由を知りたくなった。 


 現魔王の娘が白昼堂々、襲われるなんておかしいよね? 


 「仲間はどこに? 貴方だけだったの? もしかして⋯⋯」


 あのオーガたちに殺害されたーー その言葉が口から出ない。


 しかし私の問いかけに、彼女は平然とした表情をしていた。


 「ニャ⋯⋯ あのオーガたちは仲間だったニャー 草原を散歩してたら、突然反旗を翻したニャー。 怖かったニャ、あのままだったら死んでたニャー 僕の名前はプリンだニャン!」

 「プリンちゃんね。 よろしく、私はキャスよ」

 「キャスお姉ちゃん! 大好きだニャ!」


 どうやら私は、彼女の生命の危機から守ることが出来たみたいね。


 「ああ、ゴホン⋯⋯ゴホンゴホン」

 「⋯⋯? なんだニャー」

 「⋯⋯貴方は」


 そう安心していると、横から女性の咳込む声が聞こえた。


 「おやおや、取り込み中かの? お嬢様方」

 「⋯⋯ついているわね、私⋯⋯」


 まるで瞬間移動のように突然現れたのは、私が探していた人物だった。


 「オホホ。 ⋯⋯儂を探しておったのはお嬢さんかぇ? キャスよ」

 「ええ。 この前振りよね、ミス・ファナイさん」

 「要件は⋯⋯おっと! 言わなくてもわかっておるぞ~ ⋯⋯じゃが条件があるのじゃ。 パルデン王国で開催される武闘大会に出場して欲しいんじゃ⋯⋯」

 「武闘大会? なにそれ! ワクワクするわね!」

 「ホホホ。 そうじゃろ、そういうと思ったわい⋯⋯」


 呆然とするプリンをよそに、私はまだ見ぬ相手に闘志を燃やすのだった。

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