表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
聖女・学園編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/62

第15話 ナナシの回想 村の壊滅

 深夜、俺は一人で村を回っていた。 キャスには近くの洞窟で大人しくしておくように、指示を出した。 キャスは俺がなにをするのか不審がっていたが、了承してくれた。


 そんな俺が手に持っているのは、血だらけの剣。


 つまり、俺はこの剣で奴らーー村人たちにお返し回りをしていたのだ。 まあ、そのままの等倍だと甘いので、倍返し以上だがな。


 俺に馬乗りした奴、俺に蹴りを入れた奴等の哀れな悲鳴が、俺を癒してくれる。


 強いて残念なことと言えば、悲鳴しか聴けないことかな? 


 俺の暗殺スキルに、思わず笑みが溢れる。 これでは、勇者じゃなくて、暗殺者だな? 家業でもするか?


 まあ、とは言え殺してはいないけどな? 


 後でせいぜいミアに詫びながら、治療してもらうんだなぁ?


 思わず高笑いをする俺。 その時背後に誰かの視線が。 振り返るとそこにはミアがいた。 しかし、その表情は先程までと違って狂気に満ちていた。


 「ギヒヒ。 ゆう君って猟奇的なの~」

 「⋯⋯ミアか。 なんのようだ?」

 「ゆう君にお願いがあるの〜」


 そんな彼女が持っていたのは小型のナイフ。 しかし、そのナイフは血で汚れていた。 ミアは無機質な表情で突っ立っていた。 俺はその様子を見て震え上がる。


 俺のその様子を見たミアは、口元だけを笑顔にしていた。


 「⋯⋯ああ。 これが気になるの?」

 「それは人の血だな⋯⋯」

 「ゆう君駄目なの。 ちゃんとトドメを刺さないと⋯⋯まだ生きてたの。 だから、ミアが殺しておいたの⋯⋯」

 「⋯⋯⋯⋯」

 「ギヒ。 それでお願いなの。 ミアの代わりに惨殺の罪を背負って欲しいの」

 「⋯⋯断る。 と、言ったら?」

 「ミア、悲しいの⋯⋯死人が一人増える⋯⋯からぁ!」

 「⋯⋯!」


 ミアが突進して来る! 急な行動に俺は剣を構えるだけで、精一杯だった。 俺の剣と、ミアのナイフが交わる。

 

 「ギヒヒヒヒ⋯⋯動きだけは素早いの~」

 「お前もな!」


 剣に力を込めて、ミアを弾き飛ばす。 のけぞったミアに追撃を仕掛けようとしたが、眼前にミアの右足が迫る。


 今度は俺がのけぞる羽目になったが、そこにミアがナイフを投擲。 寸前でかわしきれず、ナイフが俺の顔の皮膚を裂いた。


 痛い、痛い、痛い!  この、ネコミミ女が! 許さねえぞ!


 武器が無くなったミアは 地面に這いつくばっていた。 俺はミアを立ち上がらせないために、馬乗りになる。


ミアはそんな俺を見て、また不気味に笑った。


 「どうしたの? ⋯⋯私を犯したいの?」

 「ふざけるな。 誰がこんな薄気味悪いネコミミなんて⋯⋯」

 「⋯⋯そう。 やっぱりネコミミのせいなの。 こんなものがあるせいでミアは産まれてから、ずっと最悪なの⋯⋯本当に鬱なの」


 ミアはそう言うと気絶してしまった。 俺は恐怖を覚えながら村を去る。


 洞窟に戻ってキャスと合流。 キャスは、顔の怪我を心配してくれたが、今は逃げることが先決だった。


 後日知った話だが、村は廃墟になったそうだ。 部下から聴いた一説によると、村は放火されて、跡形もなく全焼したらしい。


 そして、この一件で俺は亜種が嫌いになったのだった。 あのネコミミの不気味な笑みが脳裏にこびりついて離れない。 


 亜種はそういう存在なんだと勝手に決めつけた。



 「ああ。 ミア、置いてかれたの。 ⋯⋯貴方はどう思う? ミアは貴方がいないと駄目なの。 ずっと、ミアのことだけ見て欲しいなの⋯⋯」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ