表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
聖女・学園編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/60

第13話 ナナシの回想 村娘の聖女

 聖女ーー 体の傷を治すことが出来る存在を俺たちは呼んだ。 


 そもそもなぜ聖女と言う呼び名なのかと言うと、傷を治す能力が発芽するのは女性(メス)だけだからだ。


 やり直し前の部下から聴いた一説によると、その力を与える存在が女神であることが理由らしい。 知らんけど。


 そして前回の人生で俺は、ピンクネコーーミルフィとは違う聖女に会ったことがある。 そいつもネコミミだった。


 彼女の存在はとても忌まわしい思い出だが、語ろうと思う。



 話は少しだけ戻る。 俺はキャスと一緒に村で生活していた。


 教えの母親が死んだ後、まるで抜け殻のようになってしまったキャス。 さらにサキュバスであることが俺にバレてしまった。


 お互い気まずい関係になってしまい、会話すらままならない日々が続いていた。


 キャスは俺を置いて、どこかへ行ってしまうのではないか?  彼女がいなくなってしまったら俺はまた一人だ。 彼女が俺から離れてしまうことに恐怖を覚えた。 


 それは絶対に嫌だ! 俺はなんとかキャスと一緒にいる方法を考える。


 そこで俺は閃いた。 キャスの正体を村人たちにバラすことをーー


 さっそくローブとお面をかぶり、村人たちに告げ口をする。 こうすれば、誰かが信じる。 それが、たまたま村長だっただけの話しだ。


 正体を知られたキャスは、自分がなぜ正体がバレたのかわからないまま、着の身着のまま下着姿で村から追い出される。


 突然家を失って憔悴しきったキャスに、俺は甘く囁いたーー


 「キャス。 僕⋯⋯いや、俺がずっと側にいるから⋯⋯安心してね」

 「でも、私とゆう君は種族が違うから⋯⋯」

 「はは、そんなの関係ないさ。 俺とキャスの間にはな⋯⋯」

 「ゆう君⋯⋯ありがとう⋯⋯」


 俺の胸でか弱く泣くキャス。 俺は彼女の存在が愛しくて堪らなかった。


  ただ、誤算があった。 キャスは思ったよりも、精神ダメージがデカかったようで、俺が献身的な介護をしたのにも関わらず、性格が豹変してしまった。


 俺と話す時は、常に敬語。 ーー最初に出会った時の、お姉さん感はどこにもなかった。 『ゆう君』と俺の名前を呼ぶことだけが、唯一の共通点だった。


 色々な所へ旅をした。 思い出せば、この時が今を含めて、一番幸せだったのかも知れない。


 そんな中、俺たちはある村に立ち寄った。 そこの村人から話を聴くと、近くにパルデン王国と呼ばれる、大きな国があるらしい。


 次の目的地をそこに決めた所で、俺はキャスと村を散策した。


 すると、村人たちが言い争いをしているではないか。 すぐに様子を確認すると、村人たちが一人の少女に暴行をしていたのだった。


 キャスが心配そうに様子を見ている。 少女を助けたいようだ。


 そこで、俺はキャスの前で格好をつけるために、村人たちの中へ割って入った。


 そいつらは、怪訝な顔で俺を睨んで来た。 偉そうな奴らだなと、俺が思っていると、一人が不意打ちで俺の鳩尾に蹴りを入れられた。


 俺は地面に埋もれた。 その様子が気に入ったのか、立ち上がろうとする俺の背中を踏みつけて、動けないように馬乗りにされた。


それだけに飽き足らず、少女の代わりと言わんばかりに暴行された。


ニタニタと笑う村人たちから、開放されたのは日が暮れる頃だったーー


 飽きられたのか、そのまま捨てられるように放置された俺。 立ち上がることも、声を出すことも出来ない俺に声をかけたのは、助けた少女だった。


「大丈夫ですか?」

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

「傷だらけ⋯⋯今治します⋯⋯」


 キャスと一緒に逃げていた少女は、傷に手を合わせると、あっという間に俺の傷が消えていった。


 まさかの出来事に驚いていると、少女は俺に顔を見合わせる。 


 その時、頭の上を見るとネコミミがあった。


 「初めまして。 ミアと言います⋯⋯貴方の名前はキャスさんから、聴きました。 ゆう君、ありがとうございます」

 「ネコミミ⋯⋯人間じゃない⋯⋯」


 これが俺と聖女ーーミアとの出会いだった。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ