表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
聖女・学園編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/62

第7話 噛ませ犬は淘汰される運命

 自己紹介が終わり待機時間になった。 デクの棒であるゲバドンが出て行く。 

すると、俺の所へミルフィがやって来た。 


 「ニャン! ナナシって本当にその名前なのかニャ?」

 「うるさい黙れピンク猫」

 「ニャ? 愛想がよくないニャ? 親に言われなかったのニャ?」

 「⋯⋯⋯黙れ」


 親なんて、もういないーー 俺は怒りを堪える。


 「ミルフィちゃん~ ダメでちゅよ~ ナナシ君を怒らせたら」

 「リディ! ⋯⋯ワタクシはただ、彼の本名が気になっただけニャ⋯⋯」

 「ウフフ。 そんなの敢えて知る必要ないでしょう? 名前なんてただの記号だもん~ ⋯⋯と言うか~ 貴方もでしょう? ミルフィちゃん」

 「ニャン! もしかして、ワタクシのこと知ってるニャー?」

 「あら? どうかしらね?」


 俺の真横で会話するな。 亜種の分際でーー そう思っていると、今度は金髪エルフまでやって来た。 しかし、用事があるのは俺ではないようだ。


 「⋯⋯貴方達。 静かにしてください⋯⋯」

 「ニャン。 貴方はたしかフレイアさんですニャ?」

 「⋯⋯⋯そうです」


 物静かなメスだ。 まあ、それも当然だろう。 


 エルフはプライドが高い亜種だ。 他の亜種よりも、自分達が一番優れていると思い込んでいる。 それは人間に対しても同じであり、普通は辺境地の森でひっそりと暮らしている。 そのためこの様な場所にいることは珍しい。


 フレイアがボソボソ声で注意をすると、なぜかゴミが俯いて痙攣していた。 ミルフィが気になってリディの表情を見ると、なぜか笑っていたのだった。


 「プププ⋯⋯」

 「⋯⋯⋯⋯⋯」

 「ニャン! リディ、失礼ニャ! エルフはプライドが高いニャ! きっと怒っているニャよ」

 「や、だって⋯⋯⋯⋯ププ。 あのフレイアがこのキャラ設定って⋯⋯⋯ププ」

 「⋯⋯⋯⋯⋯」

 「ニャニャ。 じっとコッチを見てるニャ! 怒っているニャ!」


 だから、俺の前で騒ぐな亜種共。 本気で追い返そと剣を構えようとした時ーー


 「おいおい! 世界の主人公さんよ~ さっそくヒロインたちとイチャイチャか?」

 「⋯⋯⋯⋯」


 ほら、またやかましい奴が来た。


 「ハア? ダンマリかよ。 主人公さんはいい気なもんだぜ。 オラ! なんか言ったらどうなんだ? あぁ?」

 「うるさい羽虫だ⋯⋯」

 「⋯⋯なんだと? いい度胸じゃねえか。 表出ろや! コテンパンにしてやる!」


 まったく、典型的なお約束だな。 前回の部下たちが読んでいた本と同じじゃないか! 


 物語の序盤ーーこういう奴が主人公に楯突く。 しかし、主人公がちょっとだけ本気を出せば、哀れな雑魚は地面にひれ伏してしまう。


 つまり、奴は噛ませ犬。 ボコボコにされる引き立て要員だ!


 俺は噛ませ犬を一瞥すると、教室を出る。 そして、誰もいない運動場に俺とルーブが対面するーー


 「チッ。 その生意気な面⋯⋯へし折ってやんぜ!」

 「まったく。 口数の多い奴だ。 ⋯⋯こいよ角の違いを見せてやる」


 俺は背中にある剣を取り出したーー するとなぜか奴は怪訝な表情になる。


 「おい、ナナシ! なんのつもりだ?」

 「⋯⋯はあ? なんのことだ? さっさと死ねよ? 雑魚!」

 「俺は拳で戦う、つまり武器はなしだ。 そもそもこの戦いはただの力比べだ! ⋯⋯なのに貴様は武器を使うのですか? そんなの勝負として対等ではないでしょう?」

 「ハア? ⋯⋯おいおい。 お前の武器は拳なんだろ? じゃあ問題ないじゃん。 どうせすぐに終わるんだからな。 お前は退場! 二度と出番は無し!」

 「⋯⋯なるほど。 これは失敗ですね。 『俺』のキャラを間違えましたか⋯⋯」

 

 なんだ? 考え込んで! こいつ真面目ちゃんかよ! 勝負なんて生きるか死ぬかだろ? 対等なんてクソ喰らえだ! そんな腐った常識なんて俺には通用しないぞ。


 そんなことを考えていると、うざったいギャラリーがやって来た。


 「ニャニャ! まだ始まってなかったニャー」

 「丁度いいタイミングね~ ⋯⋯あらあら、ルーブが説教しているわよ? さっそくキャラ崩壊しているわね~」

 「⋯⋯ルーブだけ狡いわ! 私もおしゃべりしたいのに」

 「ニャ? 二人ともルーブと知り合いなのかニャ?」

 「別に~ 初対面だよ~」

 「⋯⋯⋯⋯知らない」

 「そうニャのか? ⋯⋯なんだか怪しいニャ! ワタクシだけ除け者扱いニャ」


 モブの亜種共がウザい。 さっさと終わらせますか~


 俺は巧みなステップで、奴の周囲を回る。 さてどこから刺そうか? 心臓を刺せば一撃で終わりだな。 それともじわじわか? この剣でズタズタにして、俺に歯向かったことを後悔させてやるのもいいね。


 「⋯⋯なんですかこれは? 当て物でしょうか?」

 「クク。 どうだ? 見えないだろ? これから刺される恐怖に震えろ!」

 「でしたら、止めるだけですね」


 奴が前に出た? ここは軌道修正をしてーー


 「ふん。 まずは小手調べだ⋯⋯」


 奴は高速で俺に目掛けてパンチを放つ。 その景色を最後に意識を手放したーー


 「これが主人公? 笑わせる。 もっと来いよ! 俺に力を見せろ!」

 「ちょっと! ルーブ!」

 「⋯⋯⋯どうしたフレイア? 今は演技に集中しろ」

 「こいつ、気絶しているわよ?」

 「⋯⋯⋯なんだと? 弱すぎるぞ勇者よ⋯⋯」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ