第2話 傷ついた猫を発見! ーーキャス視点
綺麗な青空、美しく草原、吹きつける涼しい風! そして、チラチラはだけてるミャミソール。 どれも最高だわ。
「キャスお姉さん! 衣服がはだけてます!」
「わあ。 下着が見えてるよ⋯⋯」
私の様子を見て、赤面するミリィとラム。 いい反応するね~
「ふふ、大丈夫よ。 だって見せているんだから! どう? 白いキャミソールに黒い下着。 そして、サンダル。 美しくでしょう?」
「はい! とってもセクシーです」
「私たち、メスなのに⋯⋯ 顔が熱くなってきたよ」
「ふふ、嬉しい。 この衣装、私のお気に入りなの」
魅了されたのね。 同性も、虜にするなんて、私って罪なサキュバスーー
なのにアイツは、この衣装を着て前に出た時なんて言ったか!
「ふふ! どう、黒い下着が⋯⋯見えてセクシーでしょ? これで貴方も私の姿にメロメロに⋯⋯」
「はい、キャス。 風引くから、ズボン履いてね。 それからコートも被って、前もしっかりと閉めて⋯⋯足元もブーツを履こう!」
「なによアンタ! こんなに防寒着を着たら、私の魅了が下がるじゃない! サキュバスはねえ! 露出することがアイデンティティなの!」
「大丈夫だよ。 もう、既に虜だから⋯⋯俺はキャスが、生きているだけでいい。 そして俺は、そんなキャスをずっと側で見つめているから⋯⋯」
「な! ⋯⋯別にアンタのことなんて知らないわよ! もう勝手にしなさい」
「⋯⋯キャス。 ありがとう! これからもずっと一緒だから⋯⋯」
ーーまったく。 ゆう君はどこに行ったのかしら? 見つけたら、今度こそは魅了してあげるんだから。
「まあ、別に⋯⋯ゆう君がいなくても、どうでもいいし。 アイツのことなんか気にしてないから⋯⋯」
「キャスお姉さん! ツンデレです!」
「ツンツンサキュバスだね」
もう、そんなことないわよ! 私はただーー
「もう! ほっといてよ。 ⋯⋯私はサキュバス! ゆう君は人間! 相容れない運命なんだから⋯⋯」
「嫌だ! 俺は、キャスと一緒にいたいんだ! ずっと、そばにいて離れない! 絶対だから⋯⋯」
なんで、どっかいったのよ。 ずっと、そばにいてくれるって言ってたのに! だから私は、いつもアイツに辛く当たっていたのよ? だって、どんなに言ってもめげないゆう君のことが私はーー あれ? 今、私は何を考えていたの? あんな有罪変態野朗なんてどうでもいいじゃない! むしろ、いなくて済々するわ! そうよ、全然寂しくないんだから。
「む。 冷えてきたわね、服着よう⋯⋯言っとくけど、これは自分の意思でだからね! 勘違いしないでよね!」
私は自分の意思で、コートを羽織りズボン履いた。 前も閉める。
ふう~ これで文句ないでしょ?
「キャスお姉さん面白いです! さっきから、百面相です!」
「ミリィお姉ちゃん! 聞かれたらまずいよ。 ゆう君か⋯⋯まあ、根は悪くないと思うけど⋯⋯」
そんなこんなで綺麗な草原を越えると、荒れ果てた大地へ辿り着く。 下手に街道を歩くと、人間に襲われかねないためだ。 そのため、迂回しながら、パルデン王国を目指しているのだがーー
「道を避け過ぎたのかな」
「凸凹な洞窟だらけですね⋯⋯」
「あれ? 遠くに建物が見えるです」
ミリィの指差している方を見ると、小さな村があった。
「⋯⋯聞き込みに行って来る。 ミリィとラムは隠れておいてね」
この村も、人間主義かもしれない。 私は偵察することにした。 いざと言う時は、空を飛んで逃げようーー
村の様子を見ると、亜人はいなかった。
そして村人たちの発言から、やっぱりここは危険だと判断した私は、村から離れようとした。
ーー幸い次の目的地の場所の目星もついた。 今すぐにここを離れよう。
しかし、足が止まる。 目の前にネコミミを生やした少女が倒れていたからだ。 私は慌てて、彼女に駆け寄って様子を見る。 酷い怪我! 早く治療しないと!
でも、ここは人間主義の村。 ーー危険だ。 私は少女を抱いたまま、羽を広げて空を舞う。 その時、僅かに少女の意識が戻った
「⋯⋯⋯! アンタ大丈夫? 酷い怪我! 魔物にやられたのかしら?」
「誰? 天使様なの?」
「ふふ。 残念ながら真逆の存在よ⋯⋯」
「そうなの? でも⋯⋯美しいの⋯⋯」
困ったわね。 サキュバスが天使に間違えられるなんて。 この格好のせいかしら? 私は真っ白なスカートを見つめる。 だって、この格好の方が、人間にウケがいいと思ったのよ。 でもやっぱり、パンツルックの方がいいわね。




