第1話 旅立ちの朝 ーーキャス視点
「ふふ。 今日もいい天気ね」
空を仰ぐ、それだけで気分は良くなっていく。 この街の空気が美味しいからかな?
「おはようです! キャスお姉さん」
「ミリィおはよう! ⋯⋯あれ? ラムは?」
「ふふ。 いつもの所です!」
「⋯⋯そうよね。 しばらく会えないもんね。 ⋯⋯やっぱり、ここで暮らそうか?」
私たちは、ここ数日。 通称ギバドルの街で生活していた。 前回の騒ぎで、なぜかゆう君が失踪したのだ。 すぐに戻ってくると思って、私たちは彼の帰りを待っていたのだが。 一向に戻ってこない。
もしかして、アイツ。 私が手を跳ね除けたことを、気にしているのかしら? ゆう君ってそんなことで、落ち込む人間なんだ~ ふふ、今度会ったら優しくしてあげる~
「そうしたい気持ちもありますが、私たちは約束したんです! パルデン王国でみんなと会うって⋯⋯行かなかったら、みんなが心配するです」
そっか、約束は守らないとね。 私はミリィと一緒にギバドル牧場へ向かう。
「キャスちゃんおはよう!」
「おはよう!」
「ミリィちゃんおはよう!」
「おはようです!」
「これはこれは、この街の英雄じゃないか」
「英雄って、大袈裟ですよ~」
「そうか? 尻尾も、羽もウネウネしているぞ」
「あ、これはその。 もう! 恥ずかしいな~」
たった数日、されど数日間でこの街の雰囲気は変わった。 私たちがグレギの館に、押し入った時。 同時に、革命が起こったのだ。
ーーどうやら、ここの兵隊たちは、スラムにいた人たちの家族が主で、同じく現状を嫌がっていたのだ。 そしてあっと言う間に、今の街の方針を仕切っていた人たちを追放。
スラムにいた人たちは、元から住んでいた家に帰宅していった。 観光客は、そそくさと逃げ出し、部外者は私たちだけになった。
「僕たちは、今回の件で学んだんだ」
「街を経営するには、武力もいるんだってな!」
「私たちの街は自分で守ってみせる⋯⋯」
「それが我々の使命だ!」
「絶対に街とギバドルは守る」
みんな、格好いいわね。 そして、ギバドルの牧場に到着した。 ギバドルたちも、最初に見た時よりも元気そう!
「メメ!」
「あん、くすぐったいわね」
「メメメメ」
ギバドルが私のスカートを捲りあげる。 私の黒の下着が顕になる。
「もう、エッチなんだから! やっぱり下着がみたいよね わかっているじゃない!⋯⋯アイツとは大違いね~」
「キャスお姉ちゃん! おはよう」
「モモモ」
こちらに手を振っているのは、ラムとモモちゃんだ。 モモちゃんは、ギバドルの中でも特に私たちに懐いてくれている。 モモちゃんはヒラヒラするものが好きなようで、特に私たちのスカートが大好物だ。
「キャン! くすぐったいよモモちゃん!」
「メメメメ」
「残念だわ! モモちゃんと会えなくなるの」
「モモモモ⋯⋯」
「でも、絶対にまた会いに来るからね!」
「モモメメメメ!」
私がそう言うと、ニコニコと抱きついて来た。 かわいいわね。
「さあ、行きましょ。 このままでは、日が暮れてしまうわ!」
私たちは、街に別れを告げる。 街の門の前では、大勢の街の人々が私たちを見送ってくれた!
絶対にまた帰って来るからね! 私たちは笑顔で冒険の旅を再開させた。




