エピローグ
エピローグ
「⋯⋯と言うことで、街を飛び出して行方不明に⋯⋯」
ヨニーが話しを終えると、フレイアが街のその後について語る。
「ギバドルって、あの放牧地よね? 一時期は観光地化が起こったそうだけど、今は元通りの放牧地って奴。 ギバドルも食用厳禁になったし⋯⋯」
「そうですね。 私もギバドルの食用飼育には、悲しい思いをしてました」
「ふふ。 ヨニーちゃんの部屋には、私が作ったギバドル人形があるものね。 いつも大事そうに抱えて寝てるもんね~」
フレイアがそう言うと、ヨニーは顔を真っ赤にしてフレイアをポカポカ叩く。 これが彼女たちの日常風景です。
そのいつもの光景にため息をついたルーブは、咳払いをする。 二人がルーブの方を見てニタンタ笑い出した。 ついでに大男もーー
「⋯⋯今は、お告げの話しだろ。 そう言うのは後で勝手にやってろ」
「あれれ? ひょっとして混ざりたい? どうしようかな?」
「ゴホン! で? その勇者はどこに行ったんだ?」
「はい。 神のお告げによると、今はここバルテン王国に彼はいます」
「ほう。 それはさぞかし、丁重に扱われているのだろうな?」
「え? 勇者がこの国にいるなんて情報、誰も噂してないけど⋯⋯」
フレイアが訝しげな、表情を浮かべました。
「件の勇者は名前を偽り、潜伏しているようです。 彼の目的は不明。 しかし、このまま彼を放置していると、危険ですね。 ⋯⋯死に戻りである彼が、一体何を経験したのか不明である以上、その行動は予想不能です」
「でも、相手はただのクソガキでしょ? 何が出来るって言うのよ」
しかし、その発言をルーブが否定する。
「奴は記憶保持者。 ⋯⋯つまりはこれから起こる金融事情も知っている、と言うことだな。 つまり、この国は奴の掌⋯⋯と言う訳だ」
「⋯⋯なんですって。 どうするのよ! ルーブ」
「フレイア。 神の指示に従うのが、我々の務めだ。 任務は遂行しよう。 ⋯⋯だが己れの欲望のために、その他を駒として扱う行為は許しがたい。 見極めが必要だな。 奴に接触しよう⋯⋯」
「はい。 勇者は近々学園に入学する予定です」
「そこで奴を試そう。 だが俺としては⋯⋯」
ーーこんな奴に勇者は任せておけない。




